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SpotifyとSUMMER SONICがプロデュースするコラボステージ、2025年『Spotify Stage』DAY2レポート

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 オーディオストリーミングサービス Spotifyは、日本最大級の都市型音楽フェスティバル『SUMMER SONIC(以下、サマソニ)』と今年もタッグを組み、3年連続となるコラボステージをプロデュースしました。今年からはステージ名称を「Spotify Stage」にリニューアルし、Spotifyの2つの人気プレイリスト:「RADAR: Early Noise」、「+81 Connect」の世界観を体現したステージをお届けする形となりました。

 本ステージは、8月16日・17日に幕張メッセで開催されたサマソニ東京にて展開し、Spotifyが注目する次世代アーティストが一堂に集結しました。これまでの「RADAR: Early Noise」選出アーティストからはMega Shinnosuke、レトロリロン、ブランデー戦記、reina <reina (w.a.u BAND Set) x TRIPPYHOUSINGとしての出演>、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、PAS TASTA、Lavt、AKASAKI、Billyrrom、ziproomが出演。さらに、本プレイリストでもピックアップしリスナーベースを大きく伸ばしているKaneee、 Chilli Beans.、muqueが登場。計13組のアーティストがパフォーマンスを繰り広げました。

 また、17日の終盤には、J-Hip Hopカルチャーの最前線を牽引する人気プレイリスト「+81 Connect」が、昨年に続きステージをジャック。これからのシーンを切り拓くswetty、Elle Teresa、JP THE WAVYの3組によるマイクリレーでラストの“81分”を飾りました。

 本稿では、8月17日に行われたziproom、Billyrrom、AKASAKI、muque、Mega Shinnosuke、Kaneeeの6組によるライブと「+81 Connect Live」の模様をレポートします。

ziproom

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撮影=石原汰一、瀬能啓太


 2日目のSpotify Stage、トップバッターはArichとShimonによるヒップホップコレクティブ、ziproom。2人は静かにステージに登場すると、「nuzip」でライブをスタート。「神戸から来ましたziproomです!」と高らかに挨拶し、「TUKI NO USAGI」では曲名にちなんで「ジャンプ!」と煽りながら会場を盛り上げました。ミニマムなビートに乗せて繰り広げられる2人の軽快なラップは、「Renton」、「MINT」、「Sakura」、「bloom in the dark」と熱を帯びていきます。「次、みんなが知ってる曲をやるんで一緒に盛り上がっていきましょう!」と、日本を含めた世界9カ国でバイラルチャート入りを果たした「Dive」がドロップされると、フロアのボルテージは最高潮に。8月13日にリリースされたばかりのEP『2CITIES』より「Sound Body」を経て、「Electronica」、「Dance With Me」と続けると、2024年リリースにされたEP『nuzip』のラストを飾る「Zero Island Point」でステージを終えました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.nuzip/02.TUKI NO USAGI/03.Renton/04.MINT/05.Sakura/06.bloom in the dark/07.Dive/08.Sound Body/09.Electronica/10.Dance With Me/11.Zero Island Point

Billyrrom

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 2番手は、“トーキョー・トランジション・ソウル”を掲げ、次世代ポップミュージックを創出する町田市出身の6人組バンド、Billyrrom。Mol(Vo)、Rin(Gt)、Taiseiwatabiki(Ba)、Shunsuke(Dr)、Leno(Key/Syn)、Yuta Hara(DJ/MPC)がステージに揃うと、「来てくれたなら絶対後悔させません!」とMolが呼びかけ、心地よいファンクロックがフロアを揺らす「Defunk」をドロップ。日本、台湾、ベトナムでのバイラルチャート入りや、アジア9カ国でプレイリストインを果たした「Once Upon a Night」では、観客を積極的に巻き込んだライブを展開しました。その後も、この日のステージへの想いが込められたRinのフリースタイルラップから「CALL, CALL」へと続け、懐かしさを感じさせるメロディとMolの甘い歌声が心地よい最新サマーチューン「Funky Lovely Girl」では、シンガロングが発生。ラストの「Magnet」に至るまで、力強く洗練されたサウンドが終始響きわたる圧巻のパフォーマンスでした。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.Defunk/02.Once Upon a Night/03.CALL, CALL/04.Funky Lovely Girl/05.Magnet

AKASAKI

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 登場を待ち侘びる大勢の観客に迎えられたのは、注目の19歳シンガーソングライター・AKASAKI。ライブは、彼がTikTokに初めて投稿した楽曲「今夜は君と」からスタート。バンドメンバーと一緒にサイドステップを踏みながら、心地よいサウンドに乗せて真っ直ぐな歌声を届けました。そこから、Spotify Japanのトップソングチャートで首位を獲得した「Bunny Girl」が披露されると、フロアからはクラップも発生して一気に大盛り上がり。CMソングとしても人気を集めた「ルーツ」の後は、「波まかせ」、「夏実」と2つのサマーチューンを届けて会場を爽やかな雰囲気に包みました。「徘徊」の四つ打ちのビートで踊らせると、中毒性のあるメロディと早口でまくし立てるようなボーカルが印象的な「爆速論理ness」でフィニッシュ。最後の曲の披露前、「紛れもない、トップになりたいです!」と放っていた言葉が現実になることを予感させる、アグレッシブなステージでした。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.今夜は君と/02.Bunny Girl/03.ルーツ/04.波まかせ/05.夏実/06.徘徊/07.爆速論理ness

muque

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 4番手は、Lenon(Ba)、takachi(Track make/Dr)、Asakura(Vo/Gt)、Kenichi(Gt)から成る福岡発の4人組バンド、muque。2022年の結成以降、わずか3年の間でドラマやアニメのタイアップも手がけるなど話題を集めています。「Ghost」でライブをスタートさせると、夢へ向かっていく決意を歌った「456」を力強く披露。疾走感のある「feelin’」では、Asakuraがステージを駆け回りながら観客の近くで歌いかけ、会場の熱気を高めました。「Spotifyを通じて海を越えて楽曲を聴いてもらえている」とLenonが語り、このステージに立てることへの喜びを伝えました。その後、バンドの名前が広く知れわたるきっかけとなった『素晴らしき哉、先生!』の挿入歌「nevermind」へ。そこからベース、ギター、ドラムと鮮やかにソロを繋いだ後に披露された「Bite you」は、ダークな一面も垣間見える一曲。TVアニメ『ONE PIECE』のエンディング主題歌「The 1」でラストスパートをかけ、「カーニバル」で華やかにステージを締めくくりました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.Ghost/02.456/03.feelin’/04.nevermind/05.Inter(Solo)~Bite you/06.The 1/07.カーニバル

Mega Shinnosuke

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 数々のアーティストへの楽曲提供でも注目を集める2000年生まれのアーティスト、Mega Shinnosukeのステージは、メロウなバンドサウンドに乗せて「あの子とダンス」に登場するフレーズ〈へいがーる〉のコール&レスポンスで幕開け。そのまま楽曲に繋げた後は、力強いビートが高揚感を誘う「iPhone」を歌い上げました。「Thinking Boyz!!!」を経て、自らもギターをかき鳴らして披露したのは7月にリリースされた「ナードと天使」。夏らしい爽快なロックサウンドが会場に響きわたりました。2017年に活動を開始してから「不安な時期もあった」と振り返りつつも、「自分のことを信じて自分の好きなことをやっていたら、このステージに立てました!」と喜びを見せたMega Shinnosuke。後半は「人生を変えたような2曲」として「桃源郷とタクシー」、そしてTikTokをきっかけにバイラルチャート入りを果たした「愛とU」を披露し、会場を大きな熱気で包みながらステージを後にしました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.あの子とダンス/02.iPhone/03.Thinking Boyz!!!/04.ナードと天使/05.桃源郷とタクシー/06.愛とU

Kaneee

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 6番手は新進気鋭のラッパー、Kaneee。ヒップホップフェスティバル『POP YOURS 2023』にてSTUTSとの共作「Canvas」を披露しデビュー、その後も精力的な楽曲リリースに加え、多数のアーティストの作品に参加しています。まずは爽快な一曲「SHIBUYA」で勢いよくライブをスタートさせると、客演として参加したDJ CHARI & DJ TATSUKIの楽曲「Oh! Yeah!」へ。「Need More」の後、「音楽を始めた頃からこのステージに立つことが夢でした」と思いを告げて、「Factor」「Blessed」を歌い上げると、メロウな「P.M. Sunsett」では会場が一気に夏のムードに包まれました。「みんなで歌おうぜ!」と始まったのは、1stフルアルバム『Remember Me?』収録のバイラルヒット曲「Life is Romance」。STUTSと再びタッグを組んだ楽曲「SPACE」ではジャージークラブのリズムに合わせて観客をジャンプさせ、最後は迷いながらも上を目指し続けることを歌った最新曲「Super Shine」で観客に温かくエールを届けました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.SHIBUYA/02.Oh! Yeah!/03.Need More/04.Factor/05.Blessed/06.P.M. Sunset/07. Life is Romance/08. SPACE/09. Super Shine

swetty

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 Spotify Stageの最後の一枠は、人気プレイリスト『+81 Connect』がジャックするステージ。プレイリスト名にちなんで、3組のアーティストによる“81分間”のマイクリレーが行われました。トップバッターは、大阪を拠点に活動する若手アーティスト、swetty。「disconnect」でライブを始めると、「韓国から友達を連れてきていて」とYeilを呼び込み、「oh, baby say my h」を賑やかにパフォーマンス。「IJNL」の四つ打ちのビートで観客のテンションを上げた後は、lil soft tennisを迎えて「夜をぬけて」へ。入れ替わるようにKamuiが登場した「Run Now」では、〈何度でも舞い上がる〉という決意のメッセージを届けました。「cuz u just memories」、「gloom」の後、イントロから歓声があがったのは、Taka(ONE OK ROCK)のレコメンドをきっかけに人気が広がり、Spotify Japanバイラルチャート首位を獲得した「junkie」。ラストは「i don’t care anymore but how about you?」で、エモーショナルな歌声をステージに響かせました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.disconnect/02.oh, baby say my h (feat. Yeil)/03.IJNL/04.夜をぬけて (feat. lil soft tennis)/05.Run Now (feat. Kamui)/06.cuz u just memories/07.gloom/08.junkie/09.i don’t care anymore but how about you?

Elle Teresa

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 続いて登場したのは、Hip Hopで新たな“カワイイ”を体現する新世代のフィメールラッパー、Elle Teresa。多数の固有名詞を織り交ぜた刺激的なリリックが印象的な「ラブ・デラックス」でライブをスタートさせると、「Bikini Freestyle (Remix)」で一気にフロアを沸かせました。「Organic Thing」の後、ポップチューン「Bubble」の透明感ある歌声とセクシーな身のこなしで観客を熱狂させた後、重低音が自然と体を揺らすキラーチューン「GOKU VIBES (Remix)」で会場の盛り上がりはさらに上昇。続いてNENEをステージに迎え、2人で「バナナボート」をパフォーマンス。入れ替わりで登場したのは、先ほどステージを終えたswetty。4月にリリースしたコラボ曲「I JUST」で、葛藤や悩みを抱えながら自らを肯定して生きていくメッセージを届けました。O-Zone「恋のマイアヒ~Dragostea Din Tei~」をサンプリングしたユニークな一曲「野良猫」の後、「ここからはリラックスして楽しんでください」と披露したのは「Tsukema」。最後に「LOVE (Remix)」を届け、大きな歓声に包まれながらJP THE WAVYへとバトンを繋ぎました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.ラブ・デラックス/02.Bikini Freestyle (Remix)/03.Organic Thing/04.Bubble/05.GOKU VIBES (Remix)/06.バナナボート (feat. NENE)/07.I JUST (feat. swetty)/08.野良猫/09.Tsukema/10.LOVE (Remix)

JP THE WAVY

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 ラストを飾ったのは、いまや日本を代表するラッパーの一人となったJP THE WAVY。重々しいトラックに高速のラップが乗る「EYES」の後、イントロから大歓声が起きたのは、彼を一躍スターダムに押し上げたバイラルヒット曲「Cho Wavy De Gomenne」。「みんな歌えますか?」と呼びかけると、フロアからキャッチーなフックの大合唱が起きました。「Friends」、「GO GO GO」、「GILA GILA」に続き、ダンサーを呼び込んで「Okay」を届けた後、「新曲だけど、とりあえずサビになったらジャンプしてほしい」「これ跳びはねたら絶対いいことあるんで!」と含みを持たせて始まった「READY OR NOT」では、フィーチャリングで参加しているLEXが登場。そのまま2人でヒット曲「WAVEBODY」を歌い、ステージ上で熱く握手を交わしました。「BIG BANDS」、「Neo Gal Wop」を経て、Issei Uno Fifthを迎えて「GOOD LIFE」、Kaneeeとともに「ROLLING DICE」を届け、最後は「Miss Luxury」「What’s Poppin」で大団円。多彩なゲストを交えた豪華なステージを繰り広げました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.EYES/02.Cho Wavy De Gomenne/03.Friends /04.GO GO GO/05.GILA GILA/06.Okay/07.READY OR NOT (feat. LEX)/08.WAVEBODY (feat. LEX)/09.BIG BANDS/10.Neo Gal Wop/11.GOOD LIFE (feat. Issei Uno Fifth)/12.ROLLING DICE (feat. Kaneee)/13.Miss Luxury/14.What’s Poppin

2日間にわたり、個性豊かなアーティストによる熱いステージが繰り広げられたSpotify Stage。なお、出演アーティストのセットリストは、Spotify公式プレイリスト「Spotify Stage in SUMMER SONIC 2025」にて終演後もお楽しみいただけます。

SpotifyとSUMMER SONICがプロデュースするコラボステージ、2025年『Spotify Stage』DAY1レポート

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 オーディオストリーミングサービス Spotifyは、日本最大級の都市型音楽フェスティバル『SUMMER SONIC(以下、サマソニ)』と今年もタッグを組み、3年連続となるコラボステージをプロデュースしました。今年からはステージ名称を「Spotify Stage」にリニューアルし、Spotifyの2つの人気プレイリスト:「RADAR: Early Noise」、「+81 Connect」の世界観を体現したステージをお届けする形となりました。

 本ステージは、8月16日・17日に幕張メッセで開催されたサマソニ東京にて展開し、Spotifyが注目する次世代アーティストが一堂に集結しました。これまでの「RADAR: Early Noise」選出アーティストからはMega Shinnosuke、レトロリロン、ブランデー戦記、reina <reina (w.a.u BAND Set) x TRIPPYHOUSINGとしての出演>、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、PAS TASTA、Lavt、AKASAKI、Billyrrom、ziproomが出演。さらに、本プレイリストでも選出されリスナーベースを大きく伸ばしているKaneee、 Chilli Beans.、muqueが登場。計13組のアーティストがパフォーマンスを繰り広げました。

 また、17日の終盤には、J-Hip Hopカルチャーの最前線を牽引する人気プレイリスト「+81 Connect」が、昨年に続きステージをジャック。これからのシーンを切り拓くElle Teresa、JP THE WAVY、swettyの3組によるマイクリレーでラストの“81分”を飾りました。

 本稿では、8月16日に行われたLavt、PAS TASTA、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN、reina、ブランデー戦記、レトロリロン、Chilli Beans.の7組によるライブの模様をレポートします。

Lavt

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 今年のSpotify Stageのトップバッターを務めたのは、2002年生まれのシンガーソングライター、Lavt。作詞・作曲・編曲を一人で手がける、大阪出身の注目アーティストです。「皆さん、跳ぶ準備できていますか?」と観客に呼びかけると、自らもステージを軽やかに跳び回りながら「有象無象」でライブをスタート。「アルコール」を経て、台湾のSpotifyバイラルチャート入りも果たした「L4DY」では観客のクラップも加わり、会場の熱気はいっそう高まりました。バンドメンバーの紹介を兼ねたセッションからシームレスに「モルト」に繋げ、ギターを手にして「デイジー」、先月リリースされたばかりのサマーアンセム「涙のスイマー」へ。「HOLD ME」「JOOOOKE」の後、ラストは昨年5月にリリースし、バイラルチャートをにぎわせた代表曲「オレンジ」を披露。「自分も音楽を始める前から知っている大きなフェスに出させていただいて、本当に光栄です!」と、ステージを締めくくりました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.有象無象/02.アルコール/03.L4DY/04.モルト/05.デイジー/06.涙のスイマー/07.HOLD ME/08.JOOOOKE/09.オレンジ

PAS TASTA

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 続いて登場したのは、ウ山あまね、Kabanagu、hirihiri、phritz、quoree、yuigotといった音楽プロデューサー/シンガーソングライター/ボカロPの6人から成るJ-POPプロジェクト、PAS TASTA。2022年のデビュー以降、感度の高いリスナーを中心に人気を拡大している彼らは、2ndアルバム『GRAND POP』の冒頭を飾る2曲をマッシュアップした「GRAND POP!!!!!! & BULLDOZER+」でライブをスタート。爽やかなダンスチューン「sunameri smoke」では、繰り返される〈もう二度と戻らない〉のフレーズが今日の特別な時間と重なり、切なさを漂わせました。「byun G」の四つ打ちビートでフロアを踊らせると、「B.B.M. (REMIX)」「peanut phenomenon」で強靭なサウンドを届け、「会場全部使って楽しんでいってください!」と新曲を披露。最後は『GRAND POP』のラストに収録された「THE CAR」を力強く演奏してステージを終えました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.GRAND POP!!!!!! & BULLDOZER+/02.sunameri smoke/03.byun G/04.B.B.M. (REMIX)/05.peanut phenomenon/06.(新曲)/07.THE CAR

CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 3組目に登場したのは、東京発の3人組バンド、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN。メンバーは作曲と映像を手がけるDaido、ベースのYuta、サウンドエンジニア/DJのSo。キューバ民謡の基本的なリズムパターンをバンド名に冠する彼らは、世界各地の民族音楽と電子音楽をミックスした独特のサウンドで話題を集めています。まずは「秩父」でその独創的な世界観に誘い込むと、「空とぶ東京」ではパーカッションを軸に多数の楽器を織り交ぜながら濃厚なセッションを繰り広げました。軽やかなリズムを刻む「ワタツミ」に続き、「花様年華」ではシンセの響きも相まって会場は神秘的な雰囲気に包まれます。「アートマン」を経て、「tradition」は繰り返されるフレーズとともに演奏が徐々に熱を帯びていき、呼応するようにフロアの盛り上がりも最高潮に。2023年リリースの1stアルバム『tradition』からの楽曲で、異国情緒あふれるライブを展開しました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.秩父/02.空とぶ東京/03.ワタツミ/04.花様年華/05.アートマン/06.tradition

reina (w.a.u Band Set) x TRIPPYHOUSING

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 クリエイティブレーベル・w.a.uのR&Bシンガー、reinaは、Skaai、yuya saito (yonawo)、Alex Stevensによる音楽ユニット、TRIPPYHOUSINGを迎えた特別編成 reina (w.a.u BAND Set) x TRIPPYHOUSINGとしてSpotify Stageに登場。まずはTRIPPYHOUSINGの楽曲「Pussy Girl」「Broken, yes we can」「For a long time」が立て続けに披露され、Skaaiが繊細な歌声を響かせました。フロアの熱気が高まったところで、いよいよreinaがステージへ。Skaaiとともに「Youth」を歌い上げ、伸びやかな歌声で会場を包みました。「Swim」の後、「Risk Your」はBonberoを迎えてのパフォーマンス。reina、Bonbero、Skaaiの鋭いラップが絡み合った「SCENE!」を経て、「まだまだ踊れますか?」と呼びかけたreinaは、2023年にリリースされた1stアルバム『You Were Wrong』よりキラーチューン「Do the Thing」で会場を盛り上げます。さらに、さらさと「Close my eyes」を披露し、ラストを飾ったのは「A Million More」。多彩なコラボレーションを交えて、この日限りの特別なステージを繰り広げました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.Pussy Girl/02.Broken, yes we can/03.For a long time/04.Youth/05.Swim/06.Risk Your (feat. Bonbero)/07.SCENE! (feat. Bonbero)/08.Do the Thing/09.Close my eyes (feat. さらさ)/10.A Million More

ブランデー戦記

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撮影=Edo Sota

 5番手は、蓮月(Vo/G)、みのり(Ba/Cho)、ボリ(Dr)から成る大阪発の3ピースバンド、ブランデー戦記。2022年に結成した彼女たちは、「RADAR: Early Noise 2025」への選出のほか、12月には韓国にて初の海外ワンマンライブが控えるなど、結成からわずか3年で大きな飛躍を遂げています。ステージ上で拳を突き合わせた3人は、「ストックホルムの箱」でライブをスタート。蓮月の力強いボーカルが、1曲目からフロアに熱気を誘いました。疾走感のあるロックチューン「Kids」を鳴らした後は、一度クールダウンするように「The End of the F***ing World」を軽やかにパフォーマンス。コンガのサウンドが特徴的なクリスマスソング「27:00」を経て、「Coming-of-age Story」で浮遊感のあるサウンドを届けると、自ら撮影・編集を手がけたMVがわずか1カ月で100万回再生を突破し、バンドの名前を広く知らしめた「Musica」を披露。最後は「ラストライブ」で華やかにステージを締めくくりました。

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撮影=Edo Sota
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撮影=Edo Sota
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撮影=Edo Sota

■セットリスト

01.ストックホルムの箱/02.Kids/03.The End of the F***ing World/04.27:00/05.Coming-of-age story/06.Musica/07.ラストライブ

レトロリロン

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 涼音(Vo/Ag)、miri(Key)、飯沼一暁(Ba)、永山タイキ(Dr)によるポップスバンド、レトロリロンのライブは、8月6日にリリースされたばかりの新曲「ラストハンチ」で幕を開けました。「やっと来れたよ!」と告げ、ステージ前面まで歩み寄って歌を届ける涼音。「ワンタイムエピローグ」では、彼が曲中で頭上高くマイクを掲げると観客のシンガロングも響きわたりました。涼音のソウルフルな歌声、4人が紡ぐカラフルなバンドアンサンブルがレトロリロンの魅力。「カテゴライズ」では飯沼がお立ち台に登ってベースを弾き倒し、miriの軽やかなピアノソロも会場を盛り上げます。コールアンドレスポンスから「ヘッドライナー」に繋げた後、ラストはSpotifyバイラルチャート入りを果たした人気曲「アンバランスブレンド」。「1番でかいステージに立つまでやめないんで!」という言葉とともに、今後の躍進を期待させるステージでした。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.ラストハンチ/02.ワンタイムエピローグ/03.カテゴライズ/04.ヘッドライナー/05.アンバランスブレンド

Chilli Beans.

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撮影=石原汰一、瀬能啓太

 8月16日のSpotify Stageは、Moto(Vo)、Maika(Ba/Vo)、Lily(Gt/Vo)による3ピースバンド、Chilli Beans.がトリを飾りました。大勢の歓声に迎えられた彼女たちは、TVアニメ『ONE PIECE』のエンディングテーマとして人気を集めた「Raise」でライブをスタート。3人の美しいハーモニーが響いた「just try it」、カラフルな照明も相まってポップな世界観を作り上げた「シェキララ」の後、サマーチューン「pineapple!」ではフロアとの一体感を楽しみながら持ち前の自由なライブパフォーマンスを発揮。さらに、Spotifyバイラルチャートでデイリー1位を獲得した「lemonade」が奏でられると、サビではフロアからのシンガロングも起きて大きな盛り上がりを見せました。「tragedy」、「pain」と5th EP『the outside wind』からの楽曲を立て続けに披露した後は、7月にリリースされた最新曲「ひまわり」をパフォーマンス。夏の夕暮れを感じさせる楽曲が、ライブを終えた後も余韻を残していました。

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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太
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撮影=石原汰一、瀬能啓太

■セットリスト

01.Raise/02.just try it/03.シェキララ/04.pineapple!/05.lemonade/06.tragedy/07.pain/08.ひまわり

 Spotify Stage 1日目は、新進気鋭のアーティストが集結し、各々の個性が光るステージが繰り広げられました。なお、出演アーティストのセットリストは、Spotify公式プレイリストにて終演後もお楽しみいただけます。

SpotifyとSUMMER SONICがプロデュースするスペシャルステージ「Spotify RADAR: Early Noise Stage」DAY1レポート 「+81 Connect」特別企画も 

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  Spotifyは、日本最大級の都市型音楽フェスティバル『SUMMER SONIC(以下、サマソニ)』とのコラボレーションにより、毎年期待の新進アーティストを選出していち早くリスナーに紹介するSpotifyのプログラムおよび人気プレイリストブランド「RADAR: Early Noise」を体現するスペシャルステージ『Spotify RADAR: Early Noise Stage』を昨年に続きプロデュースしました。

 本ステージは、8月17日・18日に幕張メッセで開催されたサマソニ東京にて展開し、Spotifyが注目する次世代アーティストが一堂に集結しました。今年の「RADAR: Early Noise」選出アーティストからはMFS、サバシスター、JUMADIBA、jo0ji、離婚伝説の5組に加え、a子、乃紫といった「RADAR: Early Noise」プレイリストでも支持を集めるフレッシュなアーティスト、さらにはこれまでに「RADAR: Early Noise」への選出や関連イベントへの出演などを経て飛躍を遂げたアーティストとして、Omoinotake、Tele、TOMOO、なとり、Yo-Seaが出演。計12組のアーティストがパフォーマンスを繰り広げました。

 17日のステージ終了後には、日本のヒップホップカルチャーを発信するプレイリスト「+81 Connect」から派生した特別企画「+81 Connect Live: after hours」を初の試みとして実施。kZm、LEX、JJJの3組が約90分にわたって「+81 Connect」を体現するステージを展開しました。

 本稿では、8月17日に行われたYo-Sea、離婚伝説、JUMADIBA、MFS、a子の5組によるライブと「+81 Connect Live: after hours」の模様をレポートします。

a子

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撮影=shima
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撮影=shima

 今年の『Spotify RADAR: Early Noise Stage』のトップバッターを務めたのは、a子。今年2月にポニーキャニオン/IRORI Recordsからメジャーデビューを果たし、7月に1stフルアルバム『GENE』をリリースしたばかりの彼女。序盤は「miss u」「あたしの全部を愛せない」でa子の特徴でもある繊細なウィスパーボイスを会場に響かせました。パフォーマンス後のMCでは、「『SUMMER SONIC 2024』、楽しんでいってください! ありがとうございます」と柔らかく呼びかけます。中盤からは「ベージュと桃色」「LAZY」とアップテンポなナンバーで盛り上げ、人気曲「天使」からシームレスに「racy」へ繋げると、間奏ではフロアが大きくジャンプ。その光景を見て、a子も嬉しそうな表情を浮かべます。最後はギターを置き、スタンドマイクで「samurai」をプレイ。クールさとポップさを兼ね備える彼女の魅力を存分に発揮したステージを創り上げました。

■セットリスト

1.miss u/2.あたしの全部を愛せない/3.ベージュと桃色/4.LAZY/5.天使(Short Ver)/6.racy/7.samurai

MFS

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撮影=石原 汰一
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撮影=石原 汰一
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撮影=石原 汰一

 2組目のアクトは、東京都出身、大阪を拠点に活動するヒップホップコレクティブ・Tha JointzのメンバーでもあるMFS。1曲目を飾ったのは、今年4月にリリースした1stアルバム『COMBO』収録の「BINBO」。ダンサーを従えた華やかなステージを繰り広げました。MCでは、「今日はこの日しかないから、楽しんでいきましょう!」と集まった観客に語りかけ、期待感と熱を高めていきます。「IMPACT」「SAICO」に続いて披露されたのは、Spotifyバイラルチャート(グローバル)で日本発アーティスト史上初の1位という快挙を成し遂げた楽曲「BOW」のSubmerse Remix。スピーディーで力強いラップを披露してフロアを圧倒すると、「Drink」を挟み、「今日38℃あるらしいよ。知ってる? でも、ここからもっとアツくしていきます!」と宣言。「Moonlight」「Please me」(パソコン音楽クラブ最新アルバムへのコラボ参加曲)「Chase Remix」と繋げると、最後は再びダンサーとともに「Don’t」「Combo」を披露。曲ごとに視覚的な変化もつけたステージで、会場を盛り上げました。

■セットリスト

1.BINBO/2.IMPACT/3.SAICO/4.BOW (​​Submerse Remix)/5.Drink /6.Moonlight/7.Please me/8.Chase Remix/9.Don’t/10.Combo

JUMADIBA

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撮影=shima
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撮影=shima
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撮影=shima

 3組目は、東京都杉並区を拠点に活動するラッパー・JUMADIBA。登場するやいなや「いくぞサマソニ!」と告げ、哀愁漂うメロディが印象的な「Asian」からスタート。「調子どうですか?」と観客を気遣いながら「UP」を届け、「Assaji」のイントロが流れるとフロアからはたちまち大歓声があがりました。「俺はいつでもフレッシュだよって曲です」と紹介した「超Fresh」、「知っている人いたら歌って!」と呼びかけた「静かに叫び」と、1曲ごとに言葉を交わしながらステージを創り上げていくのが彼のスタイル。6月にリリースした「BABE」でリズミカルなラップを披露した後、ralphを迎えた「Kick Up」ではふたりで躍動感のあるパフォーマンスを届けました。途中にはralphがステージを降りて観客にマイクを向ける一幕も。ラストの「Spike!」では、JUMADIBA自らフロアへダイブ。大盛り上がりの観客と揉みくちゃになりながら「楽しめた?」「ありがとう!」と笑顔を見せ、ステージを後にしました。

■セットリスト

1.Asian/2.UP/3.Assaji/4.てかまいこ/5.超Fresh/6.静かに叫び /7.Medi/8.BABE/9.Naiya/10.Kick Up feat. ralph/11.Sakasama/12.Spike!

離婚伝説

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撮影=石原 汰一
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撮影=石原 汰一
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撮影=石原 汰一

 続いて登場したのは、2022年結成された松田歩(Vo)と別府純(Gt)による2人組バンドの離婚伝説。多くの観客が見守るなか、1曲目に披露されたのは「あらわれないで」。別府の心地よいカッティングが観客を揺らし、そこから8月21日に配信リリースする新曲「まるで天使さ」を爽やかに届けると、TVアニメ『ラーメン赤猫』のEDテーマに起用された「本日のおすすめ」へ。バンドメンバーとの濃厚なセッションを経て、先日「THE FIRST TAKE」に初登場した際に披露された代表曲「愛が一層メロウ」に繋げると、フロアでは手を挙げる人が続出しました。沸き起こる〈愛が一層メロウ〉のシンガロングに、嬉しそうに耳を傾けるふたり。一度クールダウンするようにバラードナンバー「萌」をしっとりと届けると、「眩しい、眩しすぎる」では松田が透明感のある歌声を響かせ、「メルヘンを捨てないで」は別府の熱いギターソロでフィニッシュ。彼らの多彩な音楽がしっかりと届けられた密度の濃いステージでした。

■セットリスト

1.あらわれないで/2.まるで天使さ/3.本日のおすすめ/4.愛が一層メロウ/5.萌/6.眩しい、眩しすぎる/7.メルヘンを捨てないで

Yo-Sea

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撮影=shima
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撮影=shima
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撮影=shima

 沖縄出身のシンガーソングライター・Yo-Seaは、2019年「RADAR: Early Noise」選出アーティストからの登場。2023年8月には1stアルバム『Sea of Love』をリリース、今年は東京・大阪Billboardでのワンマンライブの開催、藤井 風のバンドメンバーとして『tiny desk concerts JAPAN』に出演するなど精力的な活動を見せています。まずはバイラルヒットナンバー「Without You」「Nana」を2曲続けて披露。「Body & Soul」ではGottzが登場し、フロアは大きな盛り上がりを見せます。続けてGottzと披露した「SUNSET」では、海に沈んでいく夕陽がスクリーンに映し出され、チルなムードに包まれました。スタンドマイクで歌った「Tokyo」「Night Ship」、「Flower」ではサウンドプロデュースを手掛けたSTUTSを迎えてのプレイ。バンドメンバーのソロ演奏も繰り広げられた「Rendezvous」の後、ラストは星空が浮かぶなかで「Moonlight」を届け、「頑張って生きていこう! 僕も頑張ります」と、爽やかなステージを笑顔で締めくくりました。

■セットリスト

1.Without You/2.Nana /3.Body & Soul (feat. Gottz)/4.SUNSET (feat. Gottz)/5.Tokyo/6.Night Ship/7.Flower (feat. STUTS)/8.Rendezvous/9.Moonlight

kZm

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撮影=shima
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撮影=shima
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撮影=shima

 今年初の試みとなる『+81 Connect Live: after hours』ステージのオープニングを飾ったのは、ヒップホップクルー・YENTOWNのメンバーでもあるkZm。「Aquarius Heaven」の疾走感のあるラップで一気に会場のギアを上げると、『DIMENSION』『DISTORTION』に続く3部作であり、6年半かけて制作したというアルバム『DISTORTION』を紹介。そんな3日前にリリースされたばかりの新作から披露された「初号機」ではCampanellaが、「ROKUDENASHI」では途中からステージにAwichが登場。なんと2分前に会場に到着したばかりだというAwichとのコラボパフォーマンスに、フロアからは大きな歓声が上がりました。さらに、「もう1曲やってほしい? 足りないよね?」と披露された「不幸中の幸い」では、Awichを含めたYENTOWNメンバーが集合。これだけでは終わらず、「DOSHABURI」ではJUMADIBA、「TRAUMA」ではralphをステージに呼び込んで会場を大いに沸かせたkZm。多数のゲストと創り上げたにぎやかなステージで、次のLEXへバトンを繋ぎました。

■セットリスト

1.INTRO/2.Aquarius Heaven/3.初号機 (feat. Campanella)/4.ROKUDENASHI (feat. Awich)/5.不幸中の幸い w/YENTOWN /6.DOSHABURI (feat. JUMADIBA)/7.Forever Young/8.Yuki Nakajo Remix/9.Dream Chaser Remix/10.TRAUMA (feat. ralph)

LEX

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撮影=石原 汰一
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撮影=石原 汰一
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撮影=石原 汰一

 登場するやいなやステージから降り立ち、フロア最前の柵に登りながら観客の目の前で7月にリリースしたばかりのアルバム『Logic 2』から「力をくれ」を歌い上げたLEX。〈もっと行きたい 上〉のフレーズが印象的な「GOLD」ではフロアへ時折マイクを向けながら、人差し指を頭上高く突き上げて熱唱。「STRANGER」「Romeo & Juliet」「大金持ちのあなたと貧乏な私」とバラエティに富んだメロディアスなナンバーを畳み掛けると、終盤はフロアの一人ひとりと目を合わせながら「Rico」「もう一度キスをして」「Control」を披露。このステージに立てたことへの感謝を告げながら、ラストはバイラルヒットを記録したJP THE WAVYとのコラボ曲「なんでも言っちゃって」を単独でプレイし、ステージを去る前にもう一度「力をくれ」のフレーズでコール&レスポンス。次々に繰り出されるエモーショナルな歌声とパフォーマンスに、多くの観客が釘付けになっていました。

■セットリスト

1.力をくれ /2.GOLD/3.STRANGER/4.Romeo & Juliet/5.大金持ちのあなたと貧乏な私/6.Rico/7.もう一度キスをして /8.Control/9.なんでも言っちゃって 

JJJ

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撮影=shima
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撮影=shima
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撮影=shima

 『+81 Connect Live: after hours』ステージの最終アクトは、トラックメイカー/プロデューサー、ラッパー、DJと幅広い活躍でシーンに存在感を放つJJJ。「幕張、調子どうよ?」とフロアへ呼びかけると、「YW」「Eye Splice」「Cyberpunk」とノンストップで畳みかけ、高いラップスキルと魂のこもった歌声で観客を圧倒。心地よいビートとトラックに乗せた「July」「STRAND」を経て1月に配信リリースされた「Kids Return」を披露した後は、ゲストを招いた熱いライブを展開。MFSと「Mirror」、KM、Campanellaと「Filter」で掛け合いを繰り広げ、最後には「スペシャルな日だから」とSTUTSを呼び込んで「Changes」をあたたかくパフォーマンス。まさに〈二度と戻らない今日 刻み込む〉ようなスペシャルなライブで、『+81 Connect Live: after hours』ステージを華やかに締めくくりました。

■セットリスト

1.YW/2.Eye Splice/3.Cyberpunk/4.July /5.STRAND /6.Kids Return/7.Mirror feat.MFS/8.Filter feat.Campanella, KM/9.Changes feat. STUTS

 今後飛躍が期待されるアーティストが集い、個性の光るパフォーマンスが繰り広げられた初日。なお、「Spotify RADAR: Early Noise Stage」出演アーティストの楽曲は、Spotify公式プレイリスト「RADAR: Early Noise Stage in SUMMER SONIC 2024」でお楽しみいただけます。

SpotifyとSUMMER SONICがプロデュースするスペシャルステージ「Spotify RADAR: Early Noise Stage」に注目の新進アーティストが集結

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 Spotifyは、日本最大級の都市型音楽フェスティバル『SUMMER SONIC(以下、サマソニ)』とのコラボレーションにより、国内の新進気鋭のアーティストをサポートするプログラム「RADAR: Early Noise」を体現する特別なステージ『Spotify RADAR: Early Noise Stage』を8月19日(土)と20日(日)の2日間にわたり幕張メッセ内で開催しました。

 Spotifyは、「RADAR: Early Noise」の一環となるライブイベント『Early Noise Night』を2017年5月より定期的に開催しており、これまであいみょんやSIRUPなど、多数のアーティストがブレイク前に出演を果たしてきました。今年3月にはTOMOO、ヤングスキニーら5組を迎えた第15回をSpotify O-EASTにて開催。オンラインとオフラインをつなぐイベントを通して、「RADAR: Early Noise」選出アーティストをサポートしています。

 その流れも汲んだ本公演では、春ねむり、chilldspot、Skaai(yonawo x 鈴木真海子 x Skaai名義によるコラボステージ)、Daichi Yamamoto、Bialystocks、DURDN、CHAI、LANA、tonun、ao、新しい学校のリーダーズ、imaseの計12組がパフォーマンスを行いました。ここでは2日間のライブの模様を振り返っていきます。

■8月19日(土)

chilldspot
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 初日のトップバッターを飾ったのは、全員2002年生まれの4人組バンド・chilldspot。比喩根(Vo、Gt)は「去年に続いてサマソニ2回目、嬉しい!」と喜びを爆発させ、「素敵なアーティストしか出ない中、ここに来てくれてありがとうございます。次はみんなに知ってもらうきっかけになった曲を」と告げて「ネオンを消して」を演奏。Honda VEZEL e:HEV CMソングでお馴染みのロックチューン「BYE BYE」、アッパーな「Like?」ではナイスな煽りを受けてジャンプする人が続出。ラストのアンセミックな「Don’t lose sight」まで、高い熱量の30分を走り抜けました。

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<セットリスト>
1. supermarket
2. full count
3. ネオンを消して
4. Groovynight
5. BYE BYE
6. Like?
7. Don’t lose sigh

Bialystocks
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 甫木元空(Vo)、菊池剛(Key)からなる音楽ユニット・Bialystocksがサポートメンバーとともに登場。力強いドラムが地響きを起こしたかと思えば、いきなり甫木元のトップノートで始まる「雨宿り」でスタートしました。高い歌唱力と演奏スキルで圧倒したあとは軽快な「Upon You」「差し色」で和ませます。「サマーソニック、初出演でこんなに集まっていただいてありがとうございます! 一日、楽しんでいきましょう」と甫木元が笑顔で呼びかけると、菊池の柔らかなエレピの響きで「Over Now」へ。スリリングな「I Don’t’ Have a Pen」の披露など、初見のオーディエンスも含め大いに魅了しました。

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<セットリスト>
1. 雨宿り
2. Upon You
3. 差し色
4. 灯台
5. Over Now
6. I Don’t Have a Pen
7. Nevermore

DURDN
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 シンガーのBaku、トラックメイカーのSHINTAとトップライナーのyaccoによるプロデュースデュオ・tee teaによるプロジェクト、DURDN。ベース、ドラム、キーボードを従えたバンドスタイルで、ダンサブルなR&Bナンバー「TOKIDOKI」や「WARUNORI」、「Vacation」をテンポよく披露していきます。強いグルーヴとワードを持つ新曲「Runner’s High」では、自由に体を動かし踊るオーディエンスの姿も。キャッチーなナンバーをスピーディに演奏し続け、フロアをロックした彼らのラストはフェスにぴったりな「Drink!」。夕方に向かう時間を楽しく彩りました。

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<セットリスト>
1. TOKIDOKI
2. WARUNORI
3. Vacation
4. Apart
5. Runner’s High
6. All of You (Remix)
7. Drink!

yonawo×鈴木真海子×Skaai
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 今回、唯一のコラボレーションであるyonawo×鈴木真海子×Skaai。yonawoの「矜羯羅がる」の曲中で鈴木真海子とSkaaiを招き入れます。それぞれの曲をyonawoのバンドサウンドで披露することが最大の見どころであるこのスタイル。特にフロアが沸いたのはSkaaiの「FLOOR IS MINE」でした。鈴木真海子の「じゃむ」の歌い出しでは、荒谷翔大(Vo)とのデュエットでグッとオーディエンスの心を掴みます。意表を突いたのは「夏の終わりのハーモニー」カバーでのSkaaiの熱唱。そして、この3組ならではの一曲「tokyo」をラストにドロップ。笑顔が絶えない貴重なコラボステージとなりました。

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<セットリスト>
1. 矜羯羅がる
2. FLOOR IS MINE
3. じゃむ
4. 夏の終わりのハーモニー(カバー)
5. tokyo feat. 鈴木真海子, Skaai

Daichi Yamamoto
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 Daichi Yamamotoがサポートメンバーとともにステージに登場すると、観客からは大きな拍手が巻き起こりました。冒頭はノリのいいヒップホップナンバー「Let it be」「One Way」、コーラスのソウルフルなアカペラが響き渡るターンを挟み、リリックがこの場所にしっくりハマる「Paradise」などを披露。ステージが進むごとに、Daichiのバックボーンが窺えるナンバーがオーディエンスを深いところへ誘います。約30分のセットリストでも物語性を感じさせるステージは「EVERYDAY PEOPLE」、自分の内面を見つける「ATHENS」と続き、Daichi Yamamotoと仲間が一つの旅のような体験を残してくれました。

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<セットリスト>
1. Let it be
2. One Way
3. interlude
4. Paradise
5. MYPPL
6. Blueberry
7. Wanna Ride
8. Power
9. EVERYDAY PEOPLE
10. Athens

春ねむり
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 初日の大トリは海外フェスでも常に注目を浴びるシンガーソングライター/ポエトリーラッパーの春ねむり。バンド形態で臨む1曲目「Kick In the World」から、春のスクリームとバンドの生音が入った瞬間の凄まじい音像に圧倒されます。「Riot」や「森が燃えているのは」に続いて投下されたのは、SiNNER MOONとPeatleが参加した「Old Fashioned」。終盤はギリギリの精神状態を思わせる「あなたを離さないで」、現在の春ねむりを代表する「春火燎原」を体の中の全てを吐き出すように歌い切る絶唱を見せ、初日のステージを終了しました。

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<セットリスト>
1. Kick in the World(déconstructed)
2. Riot
3. 森が燃えているのは
4. Old Fashioned feat. SiNNER MOON & Peatle
5. あなたを離さないで
6. 春火燎原

■8月20日

ao
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 2日目の一番手には17歳の高校生アーティスト・aoが登場。MCでは「現役高校生なので夏休みフェス」といって笑いを生んだり、自分を知っていてステージを見に来てくれた人の数の多さにテンションが上がるなど、aoの素直なキャラクターにふれてオーディエンスも笑顔に。ラテンテイストのR&Bナンバー「余所見」や10代のリアルな心情を聴かせる「幻想」など、気がつけば会場はすっかり彼女の世界観に染まりました。新曲の「ENCORE」、ハーゲンダッツCMに起用された「月の光」を経て、aoの声と曲の良さが広く知られるきっかけになった「you too」で締めくくりました。

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<セットリスト>
1. チェンジ
2. リップル
3. 余所見
4. 幻想
5. ENCORE
6. 月の光
7. 4ever
8. you too

tonun
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 昼下がりの幕張メッセを宵のムードに塗り替えたのはtonun。腕ききのメンバーがセッションする中で登場し「東京cruisin’」からスタート。「Sweet My Lady」ではtonunもギターを奏でます。ダンサブルな「d.s.m」はオーディエンスの腰を揺らすグルーヴが心地よく、サビでは多くの手が上がりました。曲の認知度の高さを実感した「Sugar Magic」での歓声、「Friday Night」では思い思いに踊る人たちでフロアが華やぎます。最後は残りの夏を愛おしむようなニュアンスの「琥珀色の素肌」で幕を閉じました。

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<セットリスト>
1. 東京cruisin’
2. Sweet My Lady
3. d.s.m
4. Sugar Magic
5. Friday Night
6. 琥珀色の素肌

LANA
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 場内が暗転しただけで壊れんばかりの歓声が起き、ステージに現れたLANA。ほとんどビートのみで、その圧倒的なラップの力を証明していくナンバーが続きます。ブロンドの三つ編みツインテールもビキニトップスのワイルドな衣装も、全てが彼女流で堂々とした佇まいがカッコかわいい。ダンサーとのパフォーマンスはセクシーかつパワフル。ほとんどのナンバーをショートアレンジにして、次々と間髪入れずに披露していきます。“うちら令和のBad bitches!”と強めのヴァースをキックする「Huh?」など、曲のおいしいところを惜しげもなく畳み掛け、令和ギャルズのリアルなアンセム「L7 Blues」では最高の盛り上がりを見せました。

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<セットリスト>
1. FLAME
2. Twerk Jersey Remix
3. PULL UP
4. Huh?(Solo)
5. HATE ME
6. Somebody to you
7. Makuhari
8. TURN IT UP(Solo)
9. What’s Poppin(Solo)
10. BASH BASH
11. L7 Blues

imase
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 幅広い年齢層のオーディエンスで溢れかえったimaseのステージ。まずは「みなさん、imaseです! サマソニは去年初めて見せてもらっていつか出たいなと思ってたら、翌年出させていただいて、ありがとうございます」と挨拶。短期間のうちに飛躍を遂げたimaseの自然と音に乗るようなパフォーマンスの魅力に、オーディエンスは一気に引き込まれていきます。歌い出しから大歓声があがった代表曲「NIGHT DANCER」では、柔らかな声がいきるファルセット、思わず口ずさみたくなるサビメロでフロアは一体に。鳥山明の名作アニメ化で話題の『SAND LAND』への書き下ろし曲「ユートピア」でフェスらしい祝祭的な空間が広がりました。

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<セットリスト>
1. Nagisa
2. 僕らだ
3. Pale Rain
4. Have a nice day
5. NIGHT DANCER
6. ユートピア

CHAI
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 この日初となるバンドは、タフな海外ツアーも重ね、さらに進化したパフォーマンスが期待されるCHAI。マナ(Vo、Key)とカナ(Gt、Vo)のマイクパフォーマンスで魅せる「END」や、彼女たちのキャッチフレーズを冠し、サウンドをグッとアップデートした「NEO KAWAII, K?」などを披露。マナもユウキ(Ba、Cho)もサンプリングパッドを叩き、ゲームミュージックのようなトラックをプレイした「PING PONG! feat. YMCK」では、会場が一気にダンスフロアに。パワフルな音圧でオーディエンスを大いに沸かせた「クールクールビジョン」は、圧倒的なヒューマンパワーでフロアをロック。よりいっそうスケールの大きなバンドになったCHAIの魅力を存分に堪能できるステージでした。

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<セットリスト>
1. END
2. NEO KAWAII, K?
3. N.E.O.
4. PING PONG! feat. YMCK
5. クールクールビジョン
6. PARA PARA

新しい学校のリーダーズ
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 暑く熱い2日間もいよいよ大詰め。トリには海外フェスでも大きな反響を呼んでいる新しい学校のリーダーズが登場。チャイムが鳴ると騎馬でステージに登場し、全力という言葉が生ぬるいほど強烈なダンスで「青春を切り裂く波動」を投下。「最終人類」はキレの良いフォーメーションに圧倒されます。背中に“青春日本代表”の刺繍を施した長ラン姿で臨んだのはハードコアトランスな「Pineapple Kryptonite(Yohji Igarashi Remix)」。汗だくの長ランを脱いだあとは大ヒット曲「オトナブルー」が続きます。誰にも似ていないオリジナルなパフォーマンスに満場のオーディエンスは興奮気味に会場を後にしたのでした。

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<セットリスト>
1. 青春を切り裂く波動
2. 最終人類
3. Free Your Mind
4. マ人間
5. Pineapple Kryptonite(Yohji Igarashi Remix)
6. オトナブルー
7. NAINAINAI
8. 迷えば尊し

    国内のみならず海外でも注目を集める12組が、それぞれ唯一無二の個性や圧倒的な才能を惜しみなく見せつけた2日間のステージ。Spotifyはさらなる躍進の可能性に満ちた彼らをこれからも引き続きサポートしていきます。出演アーティストの演奏曲は、プレイリスト「RADAR:Early Noise Stage in SUMMER SONIC 2023」にてお楽しみいただけます。