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2021年のSpotifyの進化を振り返る

あらゆる面で忘れられない年となった2021年は、Spotifyにとって極めて重要な1年でした。新しい機能、イノベーション、コラボレーションなど、クリエイターやリスナーのみなさんに昨年お届けできたものの数々をSpotify一同とても誇らしく感じています。以下では、新年を迎えたこのタイミングで、昨年のSpotifyの歩みを振り返っていきます。

市場とリスナーベースの拡大

昨年、リスナー数は過去最高を記録しました。2021年第3四半期決算で発表したとおり、2021年9月時点で、Spotifyの月間アクティブユーザー数および有料会員数は、2020年全体と比較して19%増加しました。また、今年は新たに92の市場に進出し、Spotifyを利用できる国の数は世界184カ国へと倍増。韓国、バングラデシュ、パキスタンをはじめ、アジア、アフリカ、カリブ海地域、ヨーロッパ、ラテンアメリカの多くの国々が新たにSpotifyネットワークに加わりました。このような継続的な拡大によって、世界中のリスナーがより多くの人々、場所、文化の音楽と声に耳を傾けられるようになりました。

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ポッドキャストをすべての人へ

Spotifyは、ポッドキャストがクリエイターにとって、世界中の人々にエンタテイメントや感動、情報を届ける重要な手段になると信じています。Edison Research社と私たちの内部データによると、Spotifyは最近、世界最大のポッドキャスト市場である米国でAppleとYouTubeを抜き、リスナーが最も利用していると答えたポッドキャストプラットフォームになりました。

日々高まりを見せるポッドキャストへのニーズに応えるため、Spotifyは320万*ものポッドキャスト番組を配信しています。これは、2020年と比較すると68%増(2021年9月現在)に値します。2021年11月までに、世界中で400以上のSpotifyオリジナル、独占配信番組を新たに開始したほか、年間を通じて多数のポッドキャスト番組と契約を締結し、Dax Shepardの「Armchair Expert」や、世界で人気ナンバーワンのポッドキャスト「The Joe Rogan Experience」、「Bad Robot」といった世界有数のクリエイターやエンタテインメントブランドともパートナーシップを結びました。しかし、私たちのポッドキャストへの情熱は米国内にとどまりません。今年は、ロシア、エジプト、サウジアラビアなど、80以上の市場へもポッドキャストサービスを拡大しました。

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広告の新たな可能性

10月の決算発表の際、私たちは広告収入が前年比で75%増加したと発表しました。そして11月には、年間広告収入が初めて10億ユーロを突破しました。さらにSpotify Audience Networkのローンチによって、広告主は音楽やポッドキャストなどの幅広いコンテンツを楽しむリスナーと接点を持つことができるようになり、新たな機会が生まれました。今や広告主は、Spotifyのオリジナルポッドキャスト番組や独占配信番組に加え、Megaphoneに参加するパブリッシャーやAnchorのクリエイターが配信するサードパーティポッドキャスト番組のリスナーに対しリーチすることもできます。またセルフサービス型の広告プラットフォームSpotify Ad Studioでもポッドキャスト広告の販売を開始し、あらゆる規模の広告主がポッドキャストリスナーに簡単にアプローチできるようになりました。

ベテランから新人まで幅広いアーティストをサポート

3億8000万人以上のリスナーを抱えるSpotifyは、できるだけ多くの人に新作を聴いてもらいたいと考えるアーティストにとって最高の舞台と言えるでしょう。利用者の増加により、ドレイクやアデルなど、さまざまなジャンルのメジャーアーティストが年間を通じてSpotifyでの記録を更新しています。

また、Spotifyは新進気鋭のアーティストも継続的に支援しています。アーティストが自身のオリジナル曲とカバー曲を新たにレコーティングし、Spotifyで配信するプログラム「Spotify Singles」や、Spotify x Electric LadyのライブEPなど、独占配信コンテンツも拡充してきました。また音楽界の多様性を促進すべく、Fresh Finds(独立系アーティスト向け)、RADAR(新進アーティスト向け)、EQUAL(女性アーティスト向け)、Billions Club(10億回以上の再生数を誇るアーティスト向け)などのさまざまなレベルや属性のアーティストを支援するプログラムを実施しています。

アーティスト支援の取り組みはこれだけではありません。昨年、Spotifyは世界のストリーミング経済に関するデータを共有し、透明性の向上を図るイニシアティブLoud & Clearをスタートしたほか、チャート機能にアーティスト別、ジャンル別、地域別のチャートが新たに追加されました。これにより、アーティストとリスナーは音楽に関するデータをさらに深く掘り下げることができるようになりました。

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刺激と創造が生まれる場

最高のオーディオプラットフォームであるためには、リスナーに最高の体験とコンテンツを届けなければなりません。そのためには、クリエイターがファンとつながるための新機能や新しい機会を創出しなければならない、というのが私たちの考えです。そこで昨年は、Spotifyエコシステム初のライブオーディオサービスSpotify Greenroomを立ち上げ、あらゆるタイプのクリエイターがファンとより深く、有意義につながれる場を準備しました。11月には、オーディオブック業界でのプレゼンスを拡大するため、この分野において世界的なリーダーであるFindawayの買収を発表。またSpotify Open Accessのローンチによって、リスナーはSpotifyでサードパーティのコンテンツを楽しめるようになりました。さらに、PelotonNetflixDeltaなどの有名ブランドと提携し、特別な体験や専用プレイリストの提供を開始しました。

リスナーにもっと個人最適化された体験を

Spotifyの特徴のひとつは、リスナーひとりひとりに、他では得られないユニークな体験を提供している点です。昨年も私たちはOnly YouキャンペーンSpotify Mixes、そしてまったく新しいパーソナライズ機能のBlendなど、より個人に最適化されたリスニング体験の提供に向けて投資を続けてきました。2019年にローンチしたDaily Driveは、新たに11の市場でも展開できるようになり、選り抜きのニュース番組やトークショーをはじめとするオーディオコンテンツを世界中のさらに多くのユーザーにお届けできるようになりました。9月には、Spotifyプレミアムユーザー向けの新機能Enhanceを発表し、リスナーはパーソナライズされたオススメ曲を参考にしながら簡単に自身のプレイリストを作成・更新できるようになりました。また昨年末には、長年のユーザーからの要望に応え、Spotifyの膨大な楽曲ライブラリの大部分の歌詞をアプリ内で表示できるLyricsを既に実装されていた日本以外の国と地域でもリリースしました。そしてPodzの買収によって、コンテンツの新たな発見をさらに促すとともに、リスナーに適切なコンテンツを適切なタイミングで提案し、世界のポッドキャスト市場の成長を加速させるという私たちの取り組みをさらに加速させました。

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クリエイターのための新しいフォーマットとツール

昨年は、クリエイターがリスナーとより深く関われるような新しいフォーマットやツールに投資することで、クリエイター支援をさらに強化しました。例えば、サービス提供地域を世界に拡大したMusic + Talkは、現在ではSpotify独自のコンテンツフォーマットとして人気を博し、数多くのSpotifyオリジナルコンテンツや、独立系クリエイター、アーティストによる革新的なコンテンツが配信されています。また、Q&Aや投票などの新機能によって、ポッドキャストにクリエイターとリスナーの双方向コミュニケーションが加わったほか、新たなフォーマットとしてビデオポッドキャストを配信できるようになりました。さらに2021年には、Promo Share CardsCanvasMarqueeDiscovery Mode新しいアナリティクスFan StudyShopifyとの提携など、Spotify for Artists上でクリエイター向けのツールを拡充しました。

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ほかにも、クリエイターが作品をマネタイズするための新たな方法を導入しました。Spotify Podcast Subscriptionsでは、Spotify上で初めてポッドキャストの有料購読が可能になりました。また、独立系ポッドキャストクリエーターへの広告サービスを刷新し、Spotify Audience Networkを活用できるAds by Anchorを導入しました。

Spotifyにとって2021年は、業界をけん引するオーディオプラットフォームになるという目標を追求する慌ただしい1年でした。パーソナライズされた体験から、独占コンテンツ、クリエイター向けの革新的な新しいツールやフォーマットまで、私たちは業界の革新に取り組み続けています。2022年には一体何が起きるのか、ぜひ楽しみにしていてください。

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