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『Spotify Early Noise Night #18』ライブレポート

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 Spotifyが躍進を期待する次世代アーティストをサポートするプログラム「RADAR: Early Noise」と連携したライブイベント『Spotify Early Noise Night #18』が、3月19日Spotify O-EASTにて開催されました。今回は、年明けに発表された「RADAR: Early Noise 2026」選出アーティストの中からOSHIKIKEIGO、名誉伝説、OddRe:、ハク。に、オープニングアクトのREJAYを加えた計5組が出演。確かな実力で会場全体を巻き込むパフォーマンスを繰り広げたそれぞれのライブの模様をレポートします。

REJAY(Fresh Finds Japan presents OPENING ACT)

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 ステージ中央に置かれた1本のエレキギターの前に現れたのは、北海道ニセコ出身のシンガー・REJAY。日本で初展開された「RADAR: Early Noise」へと続く次なる才能との出会いを届けるプレイリスト「Fresh Finds Japan」の最初のカバーを飾った彼女が、この日のオープニングアクトを務めました。1曲目に披露されたのは、男女の別れをテーマに描いた「Meant to Be」。日本語と英語を行き交う言葉の響き、トータルプロデュースを手がけるJQ(Nulbarich)も魅了されたというアンニュイな歌声が、会場に広がっていきます。その後、昨年リリースされた1stアルバム『Grown tag』より「Too Late」と「Love you still」の2曲を丁寧に歌い、心地よい時間を観客に届けました。

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<セットリスト>

1.Meant to Be/2.Too Late/3.Love you still

OSHIKIKEIGO

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 続いて登場したのは、昨年4月にメジャーデビューを果たしたソロアーティスト・OSHIKIKEIGO。バンドメンバーによりダイナミックな一音が鳴らされると「OSHIKIKEIGOって言います、よろしく!」と挨拶し、ステージ全体を自由に舞いながら「モナリザ」をパフォーマンス。TVアニメ『フェルマーの料理』オープニング主題歌「メイラード」では、ハンズアップで盛り上がる観客の姿も。彼にとってこの日が初の対バン形式、人生3回目のライブ。さまざまなアーティストが登場するなか、強張った心を緩めるようなライブにしたいと語り、肩の力を抜くダンスチューン「ダサめのステップ」へ。2026年2月リリースの「インスタントナイト」は撮影OK。“隣で背中をなでてくれるような曲”という紹介に相応しい、ひときわエモーショナルな歌声を聴かせました。ラストは、2026年4月スタートのドラマ『君が死刑になる前に』に書き下ろした新曲「ReTake」を初披露し、ステージを後にしました。

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<セットリスト>

1.モナリザ/2.メイラード/3.ダサめのステップ/4.インスタントナイト/5.ReTake

名誉伝説

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 盛大な拍子に迎えられたのは、こたに(Vo)、けっさく(Gt)からなる“グッドミュージック製造バンド” 名誉伝説。2人体制となり新章の幕開けを飾った楽曲「共犯者」からライブがスタートすると、ボルテージは急上昇。「渋谷、飛べますか!」という煽りで会場を揺らした「シャバイライ」からは、彼らの持ち味ともいえる歌詞のリフレインが癖になる楽曲を立て続けに披露していきます。けっさくの激しいリフの応酬で空気を一変した「地獄でスキップ」の後は、2026年3月4日にリリースされた最新曲「What is ×?」をパフォーマンス。小気味いいリズムに乗せて、現代の価値観に対する違和感を投げかける彼らの新機軸な一曲を投じると、ユニークな歌詞で踊らせる「ルビを振れ」へ。最後は「今日は来てくれてありがとうございました。歌って踊って最高な夜にできたらうれしいです。また会いましょう」と告げ、「ブルーモーション」(TVアニメ『水属性の魔法使い』OP主題歌)を披露。ポジティブなムードのなか、幕を閉じました。

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<セットリスト>

1.共犯者/2.シャバイライ/3.地獄でスキップ/4.What is ×?/5.ルビを振れ/6.ブルーモーション

OddRe:

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 転換中から熱い声援が飛び交っていたAirA(Vo)、ユウキ サダ(Ba/Vo)、SOI ANFIVER(Gt/Comp/Trackmaker)からなる3ピースバンド、OddRe:。爆音のSEに乗せて元気よく姿を現すと、昨年11月にリリースされたEP『THE GOLDEN PROTOTYPE.』より「東京ゴッドストリートボーイズ」へ。AirAの突き抜けるボーカルはその場を掌握するようなインパクトを持って響きます。「はじめまして! OddRe:です! 踊る準備できてますよね?」と呼びかけると、拍手で一体となるライブアンセム「FEVER TIME」、ウクレレのイントロが軽やかな「shiori」と続け、SOI ANFIVERの煽りから始まった新時代のミクスチャーとも言える「CRASH OUT!!!」で、観客の盛り上がりは最高潮。シンガロングも発生した「ai my me」を経て、ラストは2026年2月にリリースされたメジャーデビューシングル「Revival」。3人の溢れるエネルギーに圧倒されるライブとなりました。

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<セットリスト>

1.東京ゴッドストリートボーイズ/2.FEVER TIME/3.shiori (short ver.)/4.CRASH OUT!!!/5.ai my me/6.Revival

ハク。

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 あい(G/Vo)、なずな(Gt)、カノ(Ba/Cho)、まゆ(Dr)からなる、4ピースバンドのハク。2019年結成、近年は海外でライブを行う機会も増えている彼女たち。〈叫べ〉のフレーズと拍手のリズムで会場を沸き立たせた映画『6人ぼっち』主題歌「南新町」からはじまったこのステージでも、ライブバンドとしての積み重ねを感じさせるアンサンブルで観客を惹きつけていきます。メランコリックなムードを引き立てるコーラスワークが印象的な「奥二重で見る」を終えると、あいは自らもイベントを楽しんでいることを伝えつつ「こんなふうに出会ってもらえてうれしいです。みんながみんなでいられるように、私が私でいられるように歌っていきたい」と、ありのままの想いを伝えます。昨年9月リリースのメジャー1stシングル「それしか言えない」から人気曲の一つ「dedede」と観客たちのテンションを上げるアップナンバーを畳み掛けると、サビではタオル回しも発生した「回転してから考える」で大団円。最後の最後、4人の渾身の演奏でこの日のラストを飾りました。

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<セットリスト>

1.南新町/2.奥二重で見る/3.それしか言えない/4.dedede/5.回転してから考える

 なお、ステージの転換中には、会場4Fロビーにて「New Music Wednesday [Podcast Edition]」公開収録を実施。すべてのアーティストが順次登場し、トークでも来場者を楽しませました。この貴重なトークの模様は、3月27日公開の同番組新着エピソードにてVideo Podcastとしてお届け。当日披露された全アーティストのセットリストは、『Early Noise Night #18』プレイリストでも公開中。ライブ後もぜひそれぞれの楽曲をお楽しみください。

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(写真=石原汰一)

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 2025年3月19日、Spotify O-EASTにて行われた『Spotify Early Noise Night #17』。次の時代の足音をいち早く聴くこのイベントのステージを飾ったのは、reina、Billyrrom、AKASAKI、ブランデー戦記、レトロリロン。この1〜2年で頭角を現してきた、異なる出自と音楽性を持つ新鋭5組である。昨年出演したFurui Rihoやjo0jiをはじめ、過去にはあいみょんやSTUTS、Omoinotakeや羊文学などが登場するなど、2017年の立ち上げ以降積極的に若い才能をフックアップしてきたSpotify主催のイベントだ。

reina

『Spotify Early Noise Night #17』レポート


 この日のトップバッターとして登場したのは、気鋭のクリエイティブレーベル/コレクティブ・w.a.u所属のR&Bシンガー・reinaだ。ひんやりとした音色が心地良いラップ調の「Dogs」から始まり、ベースの存在感がグッと高まるグルーヴィな「Good to me」へと繋がっていく。繊細ながら腹の底に響くような低音が素晴らしく、体の内側から熱が込み上げてくるのを感じる。技術と品格を兼ね備えたアンサンブルだ。バンドメンバーはreinaと同じくw.a.uからGai Seki(Per)、Koki Furukawa(Key)、Kota Matsukawa(Ba)、Kazuho Otsuka(Gt)、Reo Anzai(Manipulator)、Ryuju Tanoue(Dr)の6人が参加。黒で統一された衣装がシックなイメージを印象付ける。

 短いMCを挟んで歌われたのは、reinaが「初めて書いた曲」だという「my apologiesss」。優しく身体を解きほぐすようなネオソウル風の曲調で、音の波に揺られながらゆったりと踊らせてくれる。それから「Do The Thing」を挟み、この日がバンド演奏での初披露だという新曲「Burn」へ。細やかなタッチのドラムと強烈にうねりを上げるベース、多彩なパーカッションが音楽の厚みを生み出していた。

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 ここでライブの雰囲気は一変。タイトなドラムと全体的にソリッドな演奏で、「RADAR: Early Noise 2023」にも選出されたヒップホップアーティストのSkaaiを客演に迎えた「Youth」をプレイ。中盤に差し込まれるアフロ風のパーカッションも印象的で、このステージのハイライトと言える演奏だったのではないだろうか。最後は「A Million More」を歌い終演。「今年は曲もアルバムも沢山リリース予定」とのことで、2025年も引き続き注目していきたい。

Billyrrom

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 2番手は東京・町田出身、2020年に友人同士で結成された6人組・Billyrrom。先日にはZepp Shinjukuで行われたツアーファイナルを盛況で終えるなど、まさに加熱する勢いを感じている最中だろう。

 ダイナミックなドラムと強いアンサンブルが広い舞台を想起させるロックナンバー「DUNE」からスタート。早くも火がついたフロアに一層炎を投げ込むように、Mol(Vo)の「自由に踊れー!」という叫びから「Once Upon a Night」へと接続。ファンキーなギターカッティングと挑発的なベースが腰を揺らす中、Yuta Hara(DJ / VJ)が差し込むスクラッチが一層気分を上げていく。

 「Soulbloom」では、空間を活かした抑制の効いた演奏とサイケデリックな映像演出が融合し、没入感のある世界観を展開。「Apollo」ではステージLEDに銀河を駆け抜けていくような映像が映し出され、加速していくドラムとベースが聴き手の身体を軽くしていく。フロアから巻き起こるクラップが一層この曲のスピード感を引き立てる中、ボーカルと共に主役を張るようなRinのギターも爽快に響きわたり、その勢いに身を任せるように歌われる《このスピードに乗って》のフレーズが印象的に響いた。タフなライブバンドへと成長を遂げてきた、今のBillyrromを象徴するような演奏である。

 最後は「Time is Over」をプレイ。Billyrromらしいカッティングギターとアグレッシブなベースが牽引する中、どことなくジャズからの影響を感じる鍵盤も良いアクセントを生み出していたように思う。なんとも開放的なムードを演出し、ステージを去っていった。

AKASAKI

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

「最高の夜にしようね」――AKASAKIのステージはハツラツとしていた。
1曲目は《真面目ぶった音楽に嫌気が差してんだ》というフレーズが強烈なデビュー曲「弾きこもり」。
ざらついた声質はこの曲にピッタリで、クールな気分のまま踊らせるビートが気持ちいい。
そこから「踊れ渋谷!」という叫びと共に「ルーツ」へ突入。
ネオンライトの華やかな光を想起させる鍵盤が、ノスタルジーを刺激していく。

 MCでは先日、高校を卒業したAKASAKIにフロアから「卒業おめでとう!」という声が上がり、
「留年を回避して卒業しました〜!」と返す微笑ましい一幕も。とにかく飾らないステージングが印象的だ。

続いてこの日リリースされたばかりの「爆速論理ness」を披露。
タイトル通り速いテンポのドラムに、歪な音色のギターとベースが覆い被さっていく。
吐き捨てるような声色で歌うボーカルもバッチリはまっており、フロアの熱気も一層高まっていった。

「Spotifyに人生を変えてもらったと言っても過言ではないので、この場で歌うことができて嬉しい」というMCを挟み、ラストスパートは80’sを彷彿とさせるアニメーション映像と共に演奏された「夏実」、そして自身の存在を世に知らしめた「Bunny Girl」だ。
前者は甘酸っぱいメロディとほろ苦い歌詞のコントラストが秀逸な1曲で、後半に進むにつれて豪快さを増していくドラムが気持ちいい。

そのテンションを倍にしてフィナーレへと突き進んでいくのが後者である。
《夜の始まりさ》という冒頭のフレーズが歌われた瞬間にフロアが沸き立ち、軽快なドラミングがフロアをダンスホールに変えていく。
「毎月新曲を出す」という彼はこの自然体な姿のまま2025年も飛んでいくのだろう。

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

ブランデー戦記

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 4組目はヒリヒリと肌を焼き付けるようなロックサウンドを聴かせるブランデー戦記である。

 浮遊感のあるサウンドの「悪夢のような」でライブは始まり、気怠そうな発声で歌う《悪夢のような1週間だったわ》というフレーズがいつまでも頭の中を漂っていく。蓮月(Gt/Vo)のボーカルはスッと染み渡るような透明感があり、この声で歌われることでリリックが一層鼓膜の奥へと突き刺さっていく。

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 2曲目はバンドを一躍シーンの注目株へと引き上げた「Musica」。歌謡曲の「憂い」とオルタナティブロックの「激しさ」が同居したようなサウンドには抗い難い魅力があり、ここからライブは鋭さを増していく。軽やかに疾駆していくボリ(Dr)のビートと、重力を無視して暴れ回るようなみのり(Ba/Cho)のベースが爽快な「coming-of-age story」から、短いMCを挟んでリリース直後の「The End of the F***ing World」へ。ファンクロック的なニュアンスを感じる新曲で、どことなくメランコリックなメロディと無愛想なカッティング、そして存在感抜群のうねるベースに惹きつけられる。

 スリーピースらしい引き締まったアンサンブルはもちろん魅力的で、MCも最小限。演出や映像もないステージは潔く、どこまでも力強い。最後は「ラストライブ」を歌い、そして重厚なビートで疾走していく「ストックホルムの箱」を披露して終演。フロアから上がる拳やクラップが爽快で、バンドのさらなる飛躍を予感せずにはいられない。

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

レトロリロン

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 ポップでカラフルな音楽がフロアを眩しくさせる。四者四様のステージを見せた『Spotify Early Noise Night #17』の最後を締めくくるのは、レトロリロンのライブである。2020年に音楽大学の同級生たちで結成、高らかと歌い上げるようなボーカルと、確かな演奏力が魅力的な彼らのステージは清々しいくらい晴れやかだ。楽曲のドラマチックな側面を引き立てる鍵盤、華やかな上音の下からブイブイと腰を揺らしてくるベース、何よりも活力のあるドラムはライブが終わってからもずっと心に残るようなインパクトがある。また、「ヘッドライナー」から「ワンタイムエピローグ」へ移る際に告げた「自由に、好きなように、ありのままの自分で楽しんで帰ってください」というメッセージは、彼らの創作に通底するテーマであるように思う。涼音(Vo/Ag)のボーカルは楽曲に込めた想いを力強く投げかけるように情熱的だ。

 ファンクやソウルミュージックからの影響を感じる洒脱な「DND」、エネルギッシュなドラムに引っ張られていく「カテゴライズ」と爽快なステージが続いていく。パッと花が咲くようなサビのメロディと、鍵盤の踊るようなフレーズが気持ちいいカテゴライズはとりわけ耳に残る演奏で、フロアからも大きなコーラスが聴こえてきた「アンバランスブレンド」へと繋がっていく。「アンバランスブレンド」はリズミカルだが切なさを含んだ歌で胸を締めつけてくる、ドラマチックな展開など、このバンドの魅力が詰まった楽曲だった。

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 アンコールも沸き起こり、涼音が「楽しくやって終わりましょうか」と告げて「TOMODACHI」を披露。のっけから起こるクラップやコーラスがバンドの支持の高さを感じさせる。なんともポジティブな余韻を抱かせるライブだった。

『Spotify Early Noise Night #17』レポート

 この日出演した5組の新鋭は、いずれも今後の音楽シーンを大いに彩っていくのだろう。次代の担い手が生まれることを期待しながら、それぞれの活躍を見守りたい。

ストリーミングで出会った新進アーティストとリスナーをリアルにつなぐ 『Spotify Early Noise Night』2年半ぶりに開催

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 ライブイベント『Spotify Early Noise Night #14』が、11月25日に東京・Spotify O-EASTにて開催される。2020年に開催を予定していた前回イベントは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から中止となり、今回は約2年半ぶりの開催を迎える。期待が高まる中、いま改めて本イベントについて振り返りつつ、最新回のアーティストについても紹介したい。

ネクストブレイクアーティストをいち早くプレイリスト&イベントでフックアップ

 Spotifyの『Early Noise』は、毎年飛躍を期待する注目の国内アーティストを10組選出する企画として、2017年より日本でスタートした。5年目の2021年からは世界各地の多様な新進アーティストをピックアップするグローバルプログラム「RADAR」と連携し、名称を『RADAR: Early Noise』へと変更。これにより、国内アーティストを日本のみならず海外のリスナーにも発信する目的が強化された。

 ネクストブレイクアーティストの萌芽を素早くキャッチすることで、徐々に話題性を高めてきたこの企画は、これまでにOfficial髭男dismやKing Gnuといった現在第一線で活躍しているアーティストをブレイク前夜よりサポートしてきた。

 その一環として行われているのが、『Spotify Early Noise Night』である。これまでに13回開催されているライブイベントで、第1〜5回は代官山SPACE ODD、その後は大阪・心斎橋Music club JANUSやHotalunaでの船上ライブなど、様々なロケーションを含め展開されている。

 なにより本イベントで特筆すべきはそのラインナップだ。例えば、2017年の第3回はあいみょんとCHAIをいち早くブッキング。当時のあいみょんはまだ「マリーゴールド」を発表する前で、「君はロックを聴かない」リリース直後のタイミングだった。また、第5回では現在快進撃が続いている羊文学とカネコアヤノを迎えるなど、今振り返っても音楽好きならばおさえておきたい面々が顔を揃えている。コロナ禍であえなく中止となった2020年の第13回は、まだ1stアルバム発売前の藤井風とVaundyの出演が決定していた。もし予定どおり開催されていたとしたら、奇跡の一夜と呼ばれていたかもしれない。

Spotifyが生み出した、新たな音楽との交流の場

 このように、今の音楽シーンを牽引する存在のアーティストたちが、かつて出演していたイベントとしても業界関係者や音楽ファンの間で認知度を高めている『Spotify Early Noise Night』だが、音楽を楽しむ手段として一般的となったストリーミングサービスが、リアルの場と繋がることにこそ大きな意義がある。

 スポティファイジャパン株式会社 音楽事業部門統括 大西響太は、本イベントについて「オーディオストリーミングサービスを中心に注目度を高めつつあるアーティストたちに、リアルにパフォーマンスをする場を提供すると共に、ファンに新たな音楽との出会いを提供することを目的に立ち上げられたもの」だと説明する。

 さらに、「一つのライブの中でさまざまなタイプのアーティストの音楽を楽しめることも特徴的」と語る。『RADAR: Early Noise』では、音楽ジャンルにとらわれない多様なアーティストを選出し、新たな音楽との出会いの機会をオーディオストリーミングサービス上で創出している。幅広い音楽性を楽しめるという点はイベントの出演陣においても同様であり、イベントというリアルな場を提供することで、アーティストとリスナーがより強く繋がれる仕組みを生み出している。リスナーにとってはアーティストの成功物語に早いうちから参加できる入り口としても捉えることができるかもしれない。アーティストが飛躍していく時期をリアルタイムで体験するワクワクは何にも替え難いものだ。『Spotify Early Noise Night』は、大きく飛躍を遂げる直前の、未来のスターたちのパフォーマンスを体感できるまたとない場所になりつつある。

新時代をリードするジャンルの垣根を越えた4組が集結

 最新回の第14回には、(sic)boy、tonun、ao、Teleといった新進気鋭の4組が出演する。

 (sic)boyは、ロックとヒップホップを融合させた存在として注目を集める1998年生まれのラッパー。憧れの存在にL’Arc〜en〜CielのHYDEを挙げ、サウンドにおいては90年代のラウドなロックや近年のオルタナティブなヒップホップからの影響が色濃い。

 tonunは、メロウなグルーヴと甘く柔らかなボーカルを特徴とするシンガーソングライター。その都会的な意匠と洗練された音作りは、早くも耳の肥えた音楽ファンから支持されている。

 aoは、2006年生まれのシンガーソングライター。声にはハスキーさがありながらも、高い音で美しく伸びる透明感のある歌声は唯一無二。今年発表した「チェンジ」はiriやSIRUP、藤井風などの作品に参加しているYaffleによるプロデュースとあって、俄然注目が集まっている。

 Teleは、谷口喜多朗のソロプロジェクト。フォーキーかつポップなサウンドに、文学的な歌詞と繊細な歌声とが絶妙なバランスで溶け合った楽曲で現在話題沸騰中。今後の飛躍が期待されている。

 こうしたジャンルの垣根を越えた幅広い音楽を一挙に楽しむことができるチャンス。アーティストにとっても感度の高いリスナーにアピールできる絶好の機会となるのではないだろうか。そしてきっと何年後かにこの日を振り返った時、誰もが重要な一夜だったと思い返すはずだ。

■イベント情報

『Spotify Early Noise Night #14』

https://spotify-earlynoise.jp/

日時:2022年11月25日(金)開場17:30 / 開演 18:30

会場:Spotify O-EAST(東京都渋谷区道玄坂2丁目14-8)

出演:(sic)boy, tonun, ao, Tele

料金:前売券 ¥2,000-(税込 / スタンディング / 整理番号付き/1ドリンク別)/当日券 ¥2,500-(税込 / スタンディング / 整理番号付き/1ドリンク別)

※入場料の他に別途1ドリンク代が必要

※Spotify Premiumユーザーは1ドリンクサービス

チケット販売: イープラス https://eplus.jp/enn14/

Early Noise Night #14 プレイリスト

https://spotify.link/EarlyNoiseNight

■開催実績

・Spotify Early Noise Night #1

2017/5/10(水) 渋谷/代官山SPACE ODD

出演者:WONK / RIRI / JABBA DA HUTT FOOTBALL CLUB

・Spotify Early Noise Night #2

2017/7/5(水) 渋谷/代官山SPACE ODD

出演者:向井太一 / 大比良瑞希 / chelmico / DJ: YonYon

・Spotify Early Noise Night #3

2017/9/27(水) 渋谷/代官山SPACE ODD

出演者:CHAI / Tokyo Health Club / あいみょん

・Spotify Early Noise Night #4

2017/12/20(水) 渋谷/代官山SPACE ODD

出演者:STUTS / JJJ / CHICO CARLITO / MIYACHl / DJ: YonYon MC: 鈴木真海子(chelmico)

・Spotify Early Noise Night #5

2018/5/16(水) 渋谷/代官山SPACE ODD

出演者:羊文学 / カネコアヤノ(BAND SET) / SPiCYSOL / ドミコ

・Spotify Early Noise Night #6 OSAKA 

2018/6/15(金)大阪・心斎橋 Music club JANUS

出演者:あっこゴリラ / Attractions / SIRUP / 向井太一 / AFRICA / The engy / DJ DAWA(FLAKE RECORDS)

・Spotify Early Noise Night #7

2018/7/18(水)代官山SPACE ODD

出演者:TENDOUJI / SUSHIBOYS / Newspeak / THREE1989

・Spotify Early Noise Night #8 Osaka

2018/10/7(日)大阪・心斎橋Music club JANUS

出演者:ドミコ / THREE1989 / WOMAN / tricot / The ManRay / Ryu Matsuyama

・Spotify Early Noise Night #9

2018/11/14(水) 代官山SPACE ODD

出演者:SIRUP / CIRRRCLE / Taeyoung Boy(TAEYO) / eill

・Spotify Early Noise Night #10

2018/6/5(火) 代官山SPACE ODD

出演者:SASUKE / Mega Shinnosuke / 竹内アンナ / ghost like girlfriend

・Spotify Early Noise Night #11

2018/7/5(金) Hotaluna(ホタルナ)

出演者:Yo-Sea / 3House / DJ CHARI / Gottz / DJ KANJI

・Early Noise Night #12 Osaka

2018/9/13日(金) 大阪・心斎橋Music club JANUS

出演者:秋山黄色 / Omoinotake / kiki vivi lily / Kitri / THE CHARM PARK / Maica_n

・Spotify Early Noise Night TYO ※開催中止

2020/3/10(火) 恵比寿 LIQUIDROOM

出演者:藤井 風 / Vaundy / JP THE WAVY / Mom (Spincoaster opening act)