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How I Podcast:畑で生まれた人気ポッドキャスト、非農家ファン急増の理由と秘訣。『ノウカノタネ』鶴 竣之祐さんに聞く

How I Podcast:畑で生まれた人気ポッドキャスト、非農家ファン急増の理由と秘訣。『ノウカノタネ』鶴田祐一郎さんに聞く

広い畑で1人ぼっち。農作業をしながらラジオを聴いていた鶴 竣之祐さんは、あるときこう思いました。

「日本中でポツンとラジオを聴いている人がいるんだろうな。だったら、みんなでつながれたら面白いだろうな」――。

そこから生まれたのがポッドキャスト『ノウカノタネ』。「つるちゃん」こと鶴さん、「コッティ」こと久保田夕夏さん、「テツ兄」こと毛利哲也さんの若手農家3人が繰り広げる博多弁のゆるい本音トークは、楽しくも深い味わいがあり、農家のみならず多くの非農家ファンを惹きつけています。

この3月には「Spotify NEXT クリエイター賞」を受賞、そして6月にはSpotifyオリジナル番組『ベジフル大百科 The CROPS』も配信を開始し、リスナーの幅はますます広がっています。全国の農家をつなぎ、ポッドキャストを盛り上げる鶴田さんに、番組の発展や制作の秘訣を伺いました。

非農家向けコンテンツで「1500人の壁」を突破

▷2014年から『ノウカノタネ』を配信されているんですね。

鶴:はい、2014年7月からですね。農家はラジオを聴く文化が昔からあって、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんも野良作業をしながら聴いています。僕は福岡県福岡市で父から独立して農業をしていて、野菜や果物を作っているんですけど、スマホをポケットに入れて畑でポッドキャストを聴いています。

ポッドキャストを始めた当時は、今ほど手軽に配信できるものではなかったんですけど、聴く選択肢を増やしたいと思ったし、すでに農家で配信している人もいたので、自然とやってみようと思ったんです。 

メンバーの2人とは農業関係の若手団体で出会いました。「ラジオごっこしない?」と言ったら、「面白そう」って乗ってくれたのが始まりです。

基本的にずっと週に1回配信しています。全員結婚して子どもが生まれて、一時期は月1回にしたことがあったんですけど、リスナーからのリクエストで週1に戻した経緯があります。 

▷もともとは農家向けの番組だったんですか?

鶴:農家同士でつながれたらいいな、と思って始めていたので、コンテンツも農家向けのものばかりでしたし、実際聴いている人も9割くらい農家だったと思います。

 3~4年はそんな感じでやっていて、最初は10人くらいしか聴いていなかったのが、50人、100人、1000人となっていって。だけど、たぶん日本のポッドキャスターに “あるある” だと思うんですけど、1500人ぐらいで1回伸びが止まる、”1500人の壁” っていうのがあるんです。

別にリスナー数を目標にしているわけではないんですが、せっかくやるならもっと多くの人に聴いてほしいなと思ったときに、農家向け “ではない” ところも意識しました。

それに、農家ってわりと職人肌の人が多いので、どうしても視野がせまくなっていってしまうんです。農家がやり取りをするSNSとかもあるんですけど、職人同士だけで話してばかり、という状況になりがちなんですね。

自分自身も農家として、そういうせまい世界でしか語られないコンテンツにあまり未来はないな、と感じていたんです。

そのうちに、リスナーからも少しずつ「農家じゃないけど聴いています」とか、そういうメッセージが来るようになっていきました。

▷例えば、どんなエピソードが人気ですか?

鶴:最近のものでは、「炭水化物の世界」シリーズがよく聴かれました。

炭水化物についてひたすら調べるというものなんですが、それこそ初期にこれをやったとしたら、「CとHとO」みたいな化学的な話が中心になって、「植物生理学的に炭水化物の貯蔵量をより増やすためにどうすればいいか」みたいな話になっていたと思うんですよ。

そういう技術的な話も楽しいんですけど、もっと広く炭水化物について捉えようとして、「人類と炭水化物の歴史」みたいな内容になりました(笑)。中でも「炭水化物とはエネルギーであって、今自分たちが利用している化石燃料も炭水化物だよね」みたいな話をした回は、再生数が一番多いです。

▷話題が農業だけでなくて、社会、科学、歴史、哲学などにもおよんでいるし、英会話とか「大喜利」なんかもやっていて本当に幅広いですよね。

鶴:企画はだいたい思いつきです(笑)。たぶん話すテーマはなんでもいいんですけど、そのテーマの中であまりみんなが考えていないような、普通ではない着地点を1個思い浮かべられたら面白い話になる、と思っているんです。

“農家のポッドキャスター” の強みは、農業という根源的な労働を常日ごろ一生懸命やっていること。ほかと同じことをしゃべっても、どこかに根源的な仕事をやっているからこそ出てくる言葉が1個乗っかればいいな、と。なので、話す内容は農業に特化しなくてもいいな、と今は思っていますね。

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台本なしで自然体、10分の沈黙も編集でカバー

▷どういう環境で収録されていますか?

鶴:もう6年間ぐらいずっと、3人そろって畑の近くの事務所に集まって収録しています。全員独身のときは毎週集まっていたんですけど、結婚してからは月1回集まって2〜3回分「ため撮り」しています。

最初は1本のマイクを真ん中にポンと立てて、パソコンに直接つないで収録していたんが、音質に関してリスナーからの苦情が多かったので、ダイナミックマイクとオーディオインターフェースを買いました。

コロナを契機にオンライン収録も増えましたが、そのときは「Zoom」を使って中継して、それぞれが自分のマイクとパソコンで録音したものを送ってもらって編集しています。

▷企画、収録、編集、配信は3人で分担しているんですか?

鶴:全部僕ですね。企画の内容は自分たちが毎日考えていることなので、7年間途切れることはありませんでした。

「今日はこんなことを話そうと思うんだけど」というのを2人に話して、「いいんじゃない? じゃあやろう」っていう感じで、台本なしで話し始めます。テーマによりますが、だいたいは話し出すと長くなって、1回の収録で3回分あわせて4時間ぐらいかかります。

録音と編集は「Cubase」というソフトを使ってやっています。僕はめちゃくちゃ編集するタイプです。2人には自然に会話してもらうので、10分間ぐらい沈黙することもあるんですよ。結構難しい政治的な話で、「ちょっとこれ、ちゃんと調べんと」みたいなところが出てきたら、3人で一斉に調べ出したりとか(笑)。

そういうのは積極的に容認していて、あとは編集でなんとかします。僕は寝る時間を削って何時間編集作業をやってもあまり苦痛に思わないタイプ。収録のあと家に帰るまでの間も、収録した会話をずっと聴いて、「ここ切って、こう切って」と考えながら帰るのもすごい楽しいんです。

▷配信や宣伝で工夫していることはありますか?

鶴:配信は昔、「Seesaaブログ」というのを使ったり、「WordPress」でサーバーを借りてやったり……いろいろ変遷はあるんですけど、今は圧倒的に「Anchor」です。

ポッドキャスターに特化したサービスだし、今はもう様々なプラットフォームに上げられるようになったので、なにひとつデメリットがない感じ。

宣伝については、すごく考えてランキングアルゴリズムを計算していたこともあるんですが(笑)。すごく不思議なんですけど、結局面白いエピソードを配信したら、再生回数って伸びるんですよね。ほかのポッドキャスターさんと話しても、みんな納得するんですけど。

「嫌われる発言」も耳のメディアだからこそ

▷「YouTube」でも番組を展開されていますが、媒体の使い分けはどうしていますか?

鶴:ポッドキャストに人を呼び込むためにはYouTubeが一番いい、と思って始めました。ポッドキャストとYouTubeではオーディエンスの質が全然違うように感じるので、まったくの別物として運営しています。

YouTubeを観ている人は時間をつぶせるコンテンツを求めているんですよね。一方で、ポッドキャストを聴いている人はその時間の価値を高めたいというか、時間を有効にしたいと思っている人が聴いている。

それはポッドキャストは “ながら聴き” ができるからということなんでしょうけど。ただお皿を洗う時間じゃなくて、その時間を学びの時間に変えたいとか、そういう違いがあるんだと思います。

YouTubeは絵があるので、コンテンツは “ハウツー”。ポッドキャストはもっと頭の中を切り開いて見せているという感じです。

▷耳のメディアだともっとディープになるんですね。

鶴:ポッドキャストは ”絵がない” ところが魅力だと思っていて。情報は制限すれば制限するほど、受け取り側の想像の範囲って広くなるじゃないですか。映画よりも小説のほうが受ける側の想像の幅が広がるのと同じで。

そういった点で、耳のメディアでは映像で観るよりもリスナーが自然と能動的にコンテンツに関わってくれるようになる。だからリスナーとパーソナリティの距離というか、密着度が高くなっているのを感じますね。

リスナーとの距離が近いから、”嫌われること” も言えるんです。たぶん “いい子” にしていたら、あまり熱量のあるコミュニティにはならないだろうなあ、とも思います。

半分にはすごく嫌われるけど、半分にはすごく好かれるようなこと……それこそ農協の青年部とかでは絶対に言わないけど、半分の人が確実に思っていることを言ってしまう、みたいな。リスナーと密着度の高いやり取りをしてきたからこそ言える内容なんです。

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楽しければ、成功

▷今年「Spotify NEXTクリエイター賞」を受賞されましたが、そのあとなにか変化はありましたか?

鶴:これまでは農業に強い興味を持っている人だけが聴いていた番組ですが、アワードを獲ってからはそうじゃない人が聴き始めてくれて。

日本の人口の7割って本来、家系的には農家なんですよ。でも都会に飛び出したり、海外に行ったりしている人が多くて。

そういう人たちが番組を聴いて、「いままで農家のことを勘違いしてた」とか、「ちょっと田舎のじいちゃん、ばあちゃんのところに帰ってみようかな」とか、メッセージをくれたので、メンバーと一緒に「やっててよかった」となりましたね。

ポッドキャストをやっていなかったら、僕は “ただの農家” だったと思います。

それが、いろんなメディアや企業、農家の人が “ノウカノタネのつるちゃん” として僕のことを知ってくれたり、ファンだったりしてくれて、それを通じて農業関連の記事執筆や動画制作の案件が来たり。

正直ポッドキャストをやっていなかったら、たぶん収入も半分やったかな、というぐらいのインパクトはありますね。

▷ポッドキャストが農業界に与えているインパクトはいかがでしょう? “農系ポッドキャスト” も増えているようです。

鶴:ここ1~2年ぐらいずっと「みんなポッドキャストをしよう!」と発信していたんですが、それもあって「自分も始めました!」という人は結構多いと思います。

農家ってすごく昭和的なガチガチの組合社会なんですが、これに違和感を持っている若い農家ってたくさんいて。昭和的な ”~団” とか “~族” とかガチガチのコミュニティじゃなくて、”~系” とか平成以降のゆるいコミュニティが心地いい世代は、もっとゆるいつながりがほしいと思っているんですよね。

そこで ”農系ポッドキャスト” というすごくゆるい括りでなにかインパクトを与えられないかな……と模索しているところです。

▷ポッドキャストの “成功” をご自身の中ではどう定義されてますか? それを踏まえた目標や展望は?

鶴:ポッドキャストは始めた瞬間に成功したと思っています。第1回目で3人が集まったときに、「最終目標は楽しむこと。それ以外の目標はないです」って言ったんです。2人は忘れているみたいですけど(笑)。僕の中ではずっと楽しいので、番組はずっと成功しています。

そんなことよりも、ポッドキャストというものが日本でめちゃくちゃ盛り上がったら、それが僕はいちばん嬉しいなって思うんですよね。それは20代のころ、1人でポツンと畑でラジオを聴いていて励まされたことが大きいのかもしれません。

ポッドキャストが今よりさらに盛り上がって、みんながポッドキャストをどんどん配信して、いろんな番組ができて、聴くものがいっぱいあるという状況になればすごく幸せな未来だな、と思います。ぜひ、そうなってほしいですね。

▷これからポッドキャスト始める方へのアドバイスがありましたら。

鶴:ポッドキャストとかバンド活動とか、恋人と付き合うときとかも全部そうですけど、言い出したほう、惚れたほうが頑張らないと続かないものなので、誘ったメンバーを楽しませてあげることがいちばん大事だと思います。

「一緒にポッドキャストやろうよ」と言って、「面白そうやん!」って思ってくれた人って、「面白そうやん!」って番組を聴いてくれる人とたぶん同じなんですよね。だから、目の前にいるメンバーが楽しそうじゃなかったら、たぶん聴いている人も楽しくないんだろうな、と。

だから、一緒にやっているメンバーたちを魅了し続けていれば、ファンもたくさんついてくるっていうイメージがあって。これはすごく重要だと思います。

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How I Podcast:人気ポッドキャスト『Off Topic』の2人に聞く、音声メディアの魅力と番組制作の裏側

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「スタートアップやテクノロジーが大好き」という2人が始めたポッドキャスト番組『Off Topic(オフトピック)』

米国のビジネスやスタートアップ業界の情報を独特の視点で深掘りしながら伝える番組で、その新鮮で的確な情報や分析は、少し緩めの楽しいトークと相まって、テック業界のみならず幅広い分野のリスナーを惹きつけています。

2021年3月には「JAPAN PODCAST AWARDS 2020」で「Spotify NEXTクリエイター賞」を受賞。6月からはSpotifyのオリジナル番組として『bytes(バイツ)』の配信も開始しています。

ホストを務める宮武徹郎さんと草野美木さんに、ポッドキャスターとしてのこれまでの体験や番組配信の工夫を共有してもらいました。

深堀りの『Off Topic』、速報性の『bytes』

▷2つの番組を配信されていますが、それぞれの番組についてご紹介ください。

宮武徹郎さん、草野美木さんがお届けするポッドキャスト番組『Off Topic』

草野:『Off Topic』では、アメリカのスタートアップビジネスを深掘りしています。『bytes』のほうは最新テックニュースをギュッと5分でお伝えする番組です。

宮武:『Off Topic』では、「今なぜアメリカでこういうものがトレンドなのか」をテクノロジーの視点だけではなくて、スタートアップカルチャーとか、Z世代、アメリカの文化といった背景も含めて説明しています。

だけど、『Off Topic』ではひとつのエピソードにつき、ひとつのテーマしか深堀りしてこなかったので、いろんな情報がアメリカで飛び交う中、それをもっと多く、できるだけ早くみなさんに届けたいということで、『bytes』の配信も始めました。今まさにシリコンバレーで話題になっていることはなにか、をお伝えしています。

2021年6月に開始したSpotifyオリジナル番組『bytes』

▷『Off Topic』のオススメのエピソードを教えてください。

草野:例えば、「#57 覚醒したジャック・ドーシー」で、Twitter社の技術について私たちの予想を含めて話した回ですね。最新情報だけじゃなくて、「これからこういうことが起きるんじゃないか?」っていう。

宮武:僕もそのエピソードはよかったなと思います。ほかには、2020年5月ごろの「#36 次のソーシャルメディアがそろそろ生まれる?~Clubhouse、SNSの疲れ、Z世代の今~」なんかも。「Clubhouse」が当時アメリカで流行り始めた時期だったので、それをいち早くキャッチできたところがよかったなと。

米テック業界でポッドキャストは必須 「僕らも?」

▷ポッドキャストを始めたきっかけは?

草野:前職はベンチャーキャピタル(VC)で働いていて、宮武さんが同じ投資部門の先輩で。そこでよくアメリカのテックニュースについて話していました。

宮武:それにお互い、音声市場にかなり興味を持っていました。草野さんはもともと高校時代からメディア運営をしていたし、僕は海外の情報を集めたりしていたので、当時音声市場がアメリカで伸びてきた中で、「僕らもポッドキャストを試してみないか?」ということに。

草野:2018年当時、「Anchor」のアプリがアップデートされて、すごく使いやすそうだったのもきっかけのひとつですね。それとアメリカのVCの人とか、テックニュース系のメディアの間ではポッドキャストが「マスト」だった中で、日本ではまだあまりやっている人がいなかった。それで、ちょっとやってみたいな、というのもありました。

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▷Spotifyオリジナル番組の『bytes』のほうはどのように始まったのでしょうか?

宮武:日本のポッドキャストの中で、アメリカのテック系の番組が少なかったというのと、僕らの「深堀り系」だけでは少し物足りない部分もあるのかなと感じていました。そんなときにちょうど、Spotifyの方と話す機会があったのがきっかけですね。

草野:私たちが「こういう番組をやりたい」という話を担当者の方にしたら、すごく前向きにやりたいようにさせてくれて。企画へのフィードバックもすごく速いし、ポッドキャスターにフレンドリーなプラットフォームだな、とあらためて感じました。

宮武:SpotifyはAnchorやGimlet Mediaを買収したり、番組の独占配信をやったりとか…… ポッドキャストへの投資では、おそらくほかのプラットフォームよりかなり積極的だと思います。僕らとしても安心感があるというか、バックアップしてくれるかなと思いますね。

草野:Spotifyの方とはSlackで話し合うんですけど、絵文字の多さにも驚きました(笑)。

宮武:そうそう、しかも「カスタム絵文字」が大量にあって。それもまたSpotifyの文化を表しているようで面白かったです。グローバルな文化だなと感じましたね。

文字とは違う、声がもたらすリスナーとの「親近感」

▷『Off Topic』は今、どんな人に聴かれているんでしょうか?

草野:男女比でいうと半々ぐらい。男性のほうが少し多いかな。テック系起業家やスタートアップで働かれている方など、ビジネスに興味のある方が一番多いかな、と思うんですけど。

宮武:そうですね。あとは海外で活躍されている日本人の起業家や経営者。そういう方々からも感想の声をもらえるのはとてもありがたいですね。

▷草野さんは昔からブログでご活躍されていましたが、他のメディアと比べて、「音声メディア」の魅力はどのあたりに感じていますか?

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草野さんは高校時代から人気のオフィス訪問インタビューサイト「ミキレポ」を運営

草野:シンプルに、文字より音声のほうが配信する手軽さがあるというのがひとつ。それと、文字より「パーソナリティ」というか、どういう人なのかが分かりやすいのも、音声のいいところだなと思います。

宮武:まさに音声は人格が出るというか。『Off Topic』をやっているとたまにリスナーの方と会う機会があるんですが、そこで友達のように接してくれたりするのは、常に耳元で僕らの声を聴いてくれているからだと思います。

知り合いの友人が僕らのポッドキャストを聴いていて、「一度会いたい」と声をかけてくれたのでご飯を食べに行ったんですけど、一言めから下の名前で呼んでくれたりして(笑)。一度も話したことがないのに、そこまで親近感を感じてくれているんだと驚きました。

草野:それにテック系のブログを書いていたときは、スタートアップ界隈の方に読んでもらうことが多かったんですが、ポッドキャストで発信していると、スタートアップとかテック系「ではない」人から、「聴きましたよ」って言ってもらえるんです。いろんなジャンルの人に聴いてもらえるのはポッドキャストだからかな、というのもありますね。

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▷ブログやニュースレターといった文字媒体と、ポッドキャストとの使い分けは意識していますか?

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『Off Topic』はニュースレターも配信し、マルチメディアで運営(出典:Substack)

草野:リアルタイム性があるのはポッドキャストかなと思います。文字で書くよりも音声にするほうが早いので。なので、まずはポッドキャストで出して、全体像を理解してもらってから同じテーマで記事も出す、ということもたまにやっています。

宮武:逆に、音声だと見せられないものっていうのも、やはりありますよね。それこそ図を見せたりとか、なにか比較したりとかは、テキストのほうが適していることもあります。

『Off Topic』では40分~1時間のエピソードが多いんですが、そこですべて伝えられなかったときは、ポッドキャストで取り上げたトピックに関する具体的な事例を記事で紹介したりも。ですから僕らのニュースレターはかなりの長文で、2万字以上のものも多いです。

企画から収録、編集、配信、宣伝まで…… 人気番組の裏側

▷番組作りの詳細について、企画・収録・編集・公開…… このあたりの制作プロセスはどのように行われているのでしょうか?

草野:まず、それぞれ気になったトピックやニュースをシェアして、「これをやったら面白いんじゃないかな?」という打ち合わせをして、あらためて別の日に収録。その後、私が編集して公開するという流れですね。

宮武:収録前の企画ミーティングでは、「なにが面白そうか」ということのほかに、「なにだったらポッドキャストに合いそうか」、場合によっては記事にするべきなのか、別の形で伝えるべきなのか、アイデアを出します。

▷どういう話題がポッドキャストに合っているんでしょうか?

宮武:そこはだいたい、草野さんの勘です(笑)。

草野:たまにカルチャーよりの話もあれば、アメリカの社会問題っぽい話もあれば、地域の話、都市の話もあったりして。アメリカのテック業界と、それに紐づく社会問題とかカルチャーのトピックを届けたいな、というのはありますね。

宮武:なんとなくの構成は僕が担当していて、それを収録する前に軽く、草野さんに「こういう形でどうですか?」と説明して、すり合わせをしてから収録します。そのあと、最初に考えていた構成のままにするか、違う形にするかは、草野さんが編集段階で決めています。

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▷収録の設備や環境はどのようなものでしょうか?

草野:今はすべてリモートでやっていて、「Zoom」でビデオをつなぎながら、それぞれローカルで外部マイクをつないで収録しています。

宮武:Zoomではお互いに声が聴こえるようにしているだけなので、実際の録音は「GarageBand」で行っています。お互いマイクは違うものを使っています。僕がサムスン。

草野:私はオーディオテクニカのダイナミックマイクです。コロナ前や前職で同じ会社にいたときは、iPhoneで録音していましたが、音質を上げたいなと思って、それぞれマイクを1本ずつ買いました。でも、 iPhoneのイヤフォンマイクでも全然いい音だと思いますし、最初はそのくらいでも大丈夫だと思います。

宮武:最初の半年ぐらいは、どちらかというと音質よりトークに慣れるとか、ちゃんとネタを作ることにフォーカスしていました。そのあと購入したマイクも1万円ぐらいで、できるだけ低予算に抑えるようにしていましたね。

▷編集や配信の際に工夫されていること、気をつけていることはなんですか?

草野:編集は「Adobe  Audition」を使っていて、ノイズをカットしたり、ちょっと話が長くなっちゃったな、というときにカットするぐらい。

配信には「Anchor」を使って、配信時間は朝の5時。BGMは同じものをずっと使っていて、アップテンポでアメリカっぽい、ノリのいい感じのを選んでいます。そういう音響的な演出も、Anchorでは選んでポチっと押すだけなのでやりやすいですね。

宮武:それに、一気に他のチャネルにディストリビューションできるというのが、Anchorは圧倒的に楽だなと思いますね。

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▷そして、配信したエピソードはどのように宣伝していますか?

宮武:僕らが一番宣伝で使っているのは、Twitterですね。特に初期のころは草野さんのTwitterがすごく頼りになりました。

あとは一時期、YouTubeやInstagramなど、ほかのチャネルでもプロモーションをしていました。『TechCrunch Japan』など、他社の媒体に記事を載せていただいたりして、『Off Topic』の存在を知ってもらうきっかけづくりもしていました。

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クリエイター側に立って、はじめて見えること

▷ポッドキャストを始められたことで、普段のお仕事や創作活動にどのようなインパクトがありましたか?

草野:やっぱり、テック系でない方にも聴いてもらえたことですかね。音楽をやっている方だったり、アーティストの方だったり……。

『Off Topic』でも「クリエイターが次世代の起業家になる」ということをよく話しているんですけど、そういうクリエイターの方々が聴いてくださって。ビジネスやテクノロジー界隈の「外の人たち」とつながれたのは、すごくインパクトがありました。

宮武:そうですね。僕は投資活動も行っているんですが、自分たち自身がクリエイター側に立つことができて、彼ら彼女らの気持ちが理解できるようになった。だからこそ、クリエイターへの投資支援がよりしやすくなったというのはあります。

それに、ポッドキャストで情報を発信しているといろんな出会いがあって。今まで会えなかったような違う業界の人や、テクノロジー業界の中でも著名な方とお話する機会を得られたり。情報を発信しているからこそ、僕らが提供できるバリューがより明確になったのかなと思います。

▷番組でこれからチャレンジしていきたいことはありますか?

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草野:ライブ音声配信サービスは『Off Topic』でも何度か使ったことがあったんですけど、Spotifyの「GreenRoom」も試してみたいですね。

宮武:僕らにとってすでに、『bytes』でスピード感あるニュース系番組をやるというのは新しい挑戦です。どう端的にいい情報を届けられるか、そこには引き続きチャレンジしていきたいと思っています。

『Off Topic』のほうは、最終目標のようなものはまだ見えていない状況で、だけど、逆にそれが楽しいところでもあるかなと。これからいろんな方向に進んでいけるメディアだと思っているので、それこそどうマネタイズするのか。メディア自体でやるのか、別の切り口でするのか…… まだ分かりませんが、常に楽しいことをしたいというのが、僕の目標です。

▷これからポッドキャストを始めたいという方々に、アドバイスがあればお願いします。

草野:私たちも始まりはiPhoneのマイクからでした。だれでもすぐに始められるのがポッドキャストのいいところなので、ぜひ気軽に配信してみるのが一番いいかな、と思います。

宮武:「やり続ける」のが重要だと思います。毎日、毎週、更新する必要はないですが、ちゃんと定期的にやる、という。初期は僕らも本当にリスナー数が少なかったんですが、2年半やってきたからこそ、今がある。やり続けることをオススメしたいです。

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How I Podcast:「拡散されたくない」はずが人気番組に。『奇奇怪怪明解事典』の2人が語る、ポッドキャストだから話せること

How I Podcast:「拡散されたくない」はずが人気番組に。『奇奇怪怪明解事典』の2人が語る、ポッドキャストだから話せること

ヒップホップユニット「Dos Monos」のラッパー、TaiTanさんとロックバンド「MONO NO AWARE」のギター兼ボーカル、玉置周啓さんによるポッドキャスト『奇奇怪怪明解事典』

それぞれアーティストとして音楽活動をする2人が、漫画や詩歌、演劇、小説、歌詞で遭遇した言葉の驚異や、日常をうっすら支配する些細な怪奇現象について語る本番組は、その親しみやすさから多くのリスナーを惹きつけています。

2021年3月には、番組開始から1年も経たないうちに「JAPAN PODCAST AWARDS 2020」で「Spotify NEXTクリエイター賞」を受賞。6月からはSpotify独占配信番組にもなりました。

そんな番組のホストを務める2人に、動画でも写真でもない、「音声」で発信することの魅力を語っていただきました。

だれの目も気にせず話せる “聖域” を確保しておきたかった

▷番組の概要や内容について教えていただけますか?

TaiTan:『奇奇怪怪明解事典』という番組は、Dos Monosのラッパーである僕と、MONO NO AWAREで活動する音楽家、玉置くんの2人で配信しています。僕らの日常を支配している言葉や現象、だれも気にしていないような、だけど気にしてみると気になるような、そんなことを深掘りしている番組です。

TaiTanさん、玉置周啓さんがお届けするポッドキャスト番組『奇奇怪怪明解事典』

TaiTan:玉置くんと僕は、この番組を始める前からもともと友達だったんです。友達同士の2人がダラダラとしゃべっている、それがそのままコンテンツになっているんです。

僕自身、ラッパーとしてインタビューを受けるときは、「ラッパー」の人格で話すことが多いんですが、ポッドキャストではより生の、裸の自分でしゃべれるのがいいですね。

▷ポッドキャストを始めたきっかけは?

TaiTan:『奇奇怪怪明解事典』を始めたのは、2020年の初頭です。コロナ初期の当時は、嘆きや怒りなど、感情むき出しの言葉がまわりにあふれていました。そういうのを見ていて僕も精神的にまいってしまって……。Twitterのアプリを消したりもしました。

でも、そういう状況でも友達とのダベりの時間は必要だと思っていて。だれの目も気にしないでいい、雑談の場を “聖域” として確保しておきたかった、というのが一番にあります。

ただ、自分が考えていることを、テキストや動画で表現するのはなんだか気乗りがしなくて。もっと正直な、”ままならなさ” みたいなのも含めて、そのまま保存しておける場所がほしかった。それなら、ポッドキャストがいいんじゃないかと思いました。

ポッドキャストがいいのは、ラジオとかと違って尺の制限がないところですね。しっかり構成を考えなくても、そのヨレや雑味自体がコンテンツになるのが面白い。あとは、自分で発信するからこそ、編集権が完全に自分たちにあるのもいいなと思います。

それに、実は「拡散されたくない」という気持ちもありました。内容が本音ベースのことだから、届いてほしくないところにまでは届かないでほしい。ポッドキャストのように “開かれてはいるけど閉じたメディア” が、僕には一番合っていたんだろうなと。

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▷2人が共通して好きなエピソード、その思い入れについて教えてください。

TaiTan:直近だと「第61巻(後編)肉体改造と「知ってるマン」の罪」の回は人気でしたね。「それ、知ってる!」みたいに、妙な見栄やマウント意識が言葉の中で現れてしまうことってありますよね。あとは、『第50巻(後編)『言葉がなかったら』制作秘話とガンダーラをゆく耳の旅』も熱量高い反応が多かったです。

玉置:あの回はしゃべってて一番楽しかったよね、僕も好きです。お互いの興味が最後の最後まで続いた感じ。言葉はみんなが持っているもの、だから自分ゴトとしてお互いにしゃべれた気がしました。

TaiTan:言葉ってコミュニケーションツールとして有効な一方で、人を分断したりもするじゃないですか。「同じ言葉を使っている」と当人たちは思ってるのに、お互いが頭でイメージする具体像や生きてきた文脈が違うから、なぜかすれ違ったり。

この番組自体、それをだれかの責任ではなく、ある種の “怪奇現象” と捉えることがテーマなんですが、まさにその象徴的な回でした。

「知ってるマン」のように気にしなきゃ気にならないんだけど、気にし始めると「どうしてこの人はこんな発言をしたんだろう……」と気になってしまう。世の中ってそういう言葉であふれているし、そもそも人間のおかしみは基本的にそうした細部に宿るような気がします。

そういうものをピンセットで採集してきて面白がりつつ、社会学的な好奇心も刺激される番組であれたらいいなと思ってます。ただ、その際に、旧時代っぽいルサンチマン的なひねくれ根性を持って、対象を一方的に腐す、みたいなことはしないように常に意識してます。

▷SNSでバズることが正義だった時代もありましたが、なぜ拡散されたくないんでしょう?

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TaiTan:コロナ禍で、特に音楽業界では多くの人たちが直接的な影響を受けました。そうした情勢の中で、社会に対するシビアな反応とはまた違う、僕たちの雑談ベースの発言が、トーンポリシングや冷笑主義みたいな形で受け取られるのは嫌だなと。そういう誤解はできるだけ排除したかったので、自分がコントロールできる範囲にしか自分の発言が届かない場所を作りたかったんです。

それに、人間のどうしようもなさ、不謹慎さも含めた業の深さを、無理に隠さないほうが面白いんじゃないか、そのほうが健全なんじゃないかという気持ちが、僕の中にはあります。だけど、それは共感できない人にまで届いてしまうと、その一部だけが切り取られて炎上したり、不用意にだれかを傷つけてしまう。だから、文脈を理解する気のない相手には届かないようにしていたいんです。

企画から収録、編集、配信、宣伝まで…… 人気番組の制作現場

▷企画から収録、編集まで、すべて自分たちでやられていますか?

TaiTan:基本的には僕がテーマやエピソードを考えて、それを玉置くんに伝える、という流れです。外部のディレクターや作家さんは入れていません。台本もありません。

毎回収録が終わったら、「次はなにを話そうかな?」となんとなく考え始めます。テーマを決めて、5日くらい経つと話のポイントが見えてきて、それに、最近ふれたコンテンツ、例えば、観た映画や読んだ本とかで肉づけして、玉置くんに共有します。

▷玉置さんは、TaiTanさんから渡されたテーマにどう応えるんでしょう?

玉置:僕に拒否権はないので、だけどあんまり興味が湧かない話だったらしゃべらないときもある(笑)。

TaiTan:「興味がないときは黙ればいい」という、お互いの了解があるんです。「無理にでもこの場を成立させよう」みたいな力学が働かないのは、利害関係がお互いにまったくないからこそ。それもまた面白いんじゃないかなと思います。

▷普段の生活の中からテーマを探してくるということでしたが、インスピレーションはどこからきているのでしょうか?

TaiTan:ケースバイケースですね。このあとも収録するんですが、例えばこの前、ある格闘技の選手が結構衝撃的な負け方をしたんですね。でもそのあとの退場の仕方がすごくよかった。それが先週くらいの話です。

そして最近、今度は僕が登壇イベントに呼ばれて話をしたんですが、カッコつけてたくせにドンズべりしたんです。なにを言ってもウケなくて……(苦笑)。だけど、この2つのエピソードには少しつながるところがあって。「負け方にも人間の格って出るんだな」とか。まあそんなことを普段なんとなく考えていると、自然と話したいことの輪郭がはっきりしてきます。

玉置:こんなふうに、出来事やエピソードをつなげるのはTaiTanはうまいですね。「たしかにそれはそうだね」とリスナーが気づいたときに、この番組は面白くなるような気がします。

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▷収録の設備や環境はどのようにされているんですか?

TaiTan:収録環境はとてもシンプルです。(電子楽器・音響映像機器メーカーの)「ZOOM」さんがポッドキャスターのために開発した機材 「PodTrak P8」をお借りして、ライブとかで使う58マイクを2本立てて自宅で収録し、それをパソコンにつなげて、「GarageBand」で録音、編集しています。

▷どのように宣伝しているのでしょうか?

TaiTan:宣伝は必要最低限、と言ってもお互いのSNSで告知するくらい。それくらいでいいかなと思っています。

だけど、この番組がこれからいろいろと形を変えていくことには興味があって。アーカイブなしのトークイベントとか、書籍化とか、ポッドキャスト発の書店を作るとか、”ポッドキャスト” という枠を超えて、いろんなコンテンツを発信していけるようになったら面白いし、それが結果的に宣伝になればいいなとも。

▷配信には「Anchor」をお使いですね。お気に入りの機能を教えてください。

TaiTan:Anchorのいいところは、登録さえすれば簡単に自動で配信できることです。これからポッドキャストを始める人にはオススメしたいですね。

「どうやってポッドキャスト始めるか?」って意外と知られていないし、ハードルが高いとも思われている。でも、僕たちは2人で勝手に始めたわけで。それはAnchorのおかげでもあります。

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▷これからポッドキャストを始めたい人へのアドバイスはありますか?

TaiTan:ポッドキャストって “嘘がバレるメディア” ですよね。肩肘張るとあまり愛されないし、息切れする。自分が思っている愚痴や今好きなことを、話せる相手が他にいないからとりあえずここで話す、くらいのノリでいいんじゃないかな。

玉置:たしかに。そういう意味では “新しいSNS” の一種になってもおかしくないですよね。YouTubeみたいな動画ではなく、音声で近況報告しあうとか。

▷動画でも写真でもなく、声だけで発信することの魅力はどこにあるのでしょう?

玉置:動画や写真を「自分がどう見られているか?」って、第2の視点でチェックしながら発言するのがあまり好きじゃないんです。

だけど、声は口を開けば勝手に出てくる、だから加工のしようがない。正直な気持ちが声に勝手に出てきて、出てきたところで逆に自分の新しい感情に気づくこともあります。動画や写真だと綺麗にまとめがちだけど、声だと飾りようがないですよね。

▷ポッドキャストを通じて、今後の制作活動やキャリアについてどんな展望をお持ちですか?

玉置:僕の場合、ポッドキャストは “生活の一部” と化したので、バンドの歌詞など、すでに他の作品に影響しています。それに、自分のアウトプット先が複数あるのもいいことです。あとは、これを継続させるのが大切だなと思っています。

TaiTan:僕にとって、ラップをするのもポッドキャストをするのも、使用言語が違うくらいであまり変わらないことだと思っています。どちらも、普段考えていることをただただ表現しているので。ポッドキャストによる影響というよりも、元からあったものが、違う形で現れてきているんだなと思います。

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