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テレビ局とポッドキャストのタッグによって生まれる「新たな化学反応」。バラエティやドキュメンタリー、ドラマなどから派生した音声番組を紹介

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 Spotifyでは、テレビ局と連動し、音声だからこそ表現でき、さまざまな人が楽しめるポッドキャスト番組の制作・独占配信を行っております。今回はその中から、特徴的な取り組みの一部をご紹介していきます。

テレビ東京の音声レーベル「ウラトウ」とのコラボレーション

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 「食べることは生きること」をコンセプトに、食事を通して人々の生き方や人生観を知る地上波の人気ドキュメンタリー番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」の音声版として、上出遼平プロデューサーとともに新たに立ち上げた『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』は、カメラを持っては入れない世界にマイクのみで潜入し、顔を出さない音声だからこそ可能な密着取材によって、そこで生きる人の日常や本音に臨場感を持って迫るヒューマンドキュメンタリーです。

 この取り組みを一緒におこなったテレビ東京コミュニケーションズのコンテンツレーベル「ウラトウ」からは、ほかにも、漫才師の新ネタができるまでの様子を日記形式の音声で届ける『ウラモノ漫才ダイアリー』や、芸人扮する化け物がゲストとして登場する架空のラジオ番組を舞台にしたコント『化け物RADIO』もSpotify独占配信を行なっています。

NHKの人気番組のスピンオフとなるポッドキャストをSpotifyで独占配信

 ドキュメンタリーからエンターテインメントまでNHKの多彩な番組を数多く手がけてきた株式会社NHKエンタープライズと、Eテレの教育、教養、実用番組を中心に制作を行う株式会社NHKエデュケーショナルが新たに制作するオリジナルのポッドキャスト5番組の独占配信もスタートしています。

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 人気ドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』で取り上げた、各分野のプロフェッショナルたちのその後を追った『その後のプロフェッショナル 仕事の流儀』、ひとつの場所を3日間定点観測し、行き交う人たちの人生模様を描く「ドキュメント72時間」の制作スタッフや番組ファンを公言する著名人・ナレーションを担当した俳優などが「神回」について語り尽くす『聴くドキュメント72時間』、未就学児向けの包括的な性教育をテーマにしたアニメーション番組「アイラブみー」を満島ひかりの声のみで届けるとともに、番組プロデューサーが性教育や自己肯定感、子育ての悩みなどについて専門家にたずねる『おとなのためのアイラブみー』、世界の「びじゅつ」を歌とアニメで紹介する「びじゅチューン!」の楽曲制作エピソードを紹介する『井上涼のびじゅチューン!アワー』、「ねほりんぱほりん」の制作スタッフが、番組内での山里亮太さんとYOUさんのトークを振り返りながら番組制作にかける思いを語る『ねほりんぱほりん を ねほりはほり』が配信され、話題を呼んでいます。

ドラマと連動したオリジナルポッドキャスト

 テレビドラマとの連動においても、ポッドキャストは相性の良さを発揮します。

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 Spotifyがポッドキャストを通して地上波ドラマと初めて連動したのは、2021年夏に放送されたテレビ東京のドラマ『お耳に合いましたら。』とでした。同番組では、伊藤万理華さん演じる高村美園がポッドキャスト番組のパーソナリティとしての成長する姿を描いていますが、その美園がドラマ内で愛聴しているのが氷川きよしさんがパーソナリティを務めるポッドキャスト番組『kiiのおかえりごはん』。Spotifyでは実際に同番組を制作・配信し、ドラマのなかのコンテンツを現実のものとして提供しました。『kiiのおかえりごはん』はASMRなども取り入れながら、料理好きで知られる氷川きよしさんのくつろいだおしゃべりと料理をつくる様子を楽しめる料理トーク番組で、そのコンセプトの新しさや、まるで氷川きよしさんの自宅に招かれたようなアットホームな雰囲気で、番組自体も話題になりました。

また昨年秋に放送されたドラマ『真相は耳の中』(毎週金曜深夜 0時52分~1時23分)と連動したミステリーポッドキャスト『真相は耳の中』もSpotifyで独占配信しています。

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  本番組は、ドラマの主人公となる伊原剛志さん演じる“捜査能力ゼロ”の崖っぷち刑事の娘として登場する、筒井あやめさん演じる推理オタクな女子高校生「芽依」が、ミステリーの面白さや謎解きの醍醐味を、ミステリー小説などでよく見られるトリックや鍵となるアイテムなどを題材に、気ままにかつマニアックに語るトーク番組となっています。若くしてアニメ「名探偵コナン」の脚本家になったことで知られる能塚裕喜さんが脚本を手掛け、本格的なミステリー好きにも聴き応えのある内容に仕上がりました。

 ドラマでは、刑事である主人公が娘がパーソナリティを務めていることに気づかずに、このポッドキャストを頼りに難事件を解決していく様子が描かれたり、ポッドキャストではドラマの登場人物だけでなく、ドラマでは描かれなかったリスナーからのお便りが紹介されるなどのアナザーストーリーが存在し、フィクションであるドラマと実在するポッドキャストの連動から生まれる新しいエンタテインメント体験を楽しむことができます。

 Spotifyはこれからもテレビ局をはじめ様々なパートナーと共に、音声ならではのユニークなエンタテインメント体験をお届けする取り組みを行っていきますので、お楽しみにしてください。

テレビ局が音声コンテンツに注目する理由 ストーリーを伝える新しいパワフルな手法

Spotify For the Record ポッドキャスト ウラトウ

人々のメディア利用状況が大きく変化するにつれ、メディア側も従来とは異なる方法で人々に情報を届け、オーディエンスとの関係を深めるための新たな試みを模索しています。そのひとつとして注目を集めているのが音声です。

Spotifyは、3つの人気雑誌とともに、雑誌の形式では表現しきれないストーリーやコンテキストを音声を通じてお届けする新しいオリジナル・ポッドキャストシリーズ「#聴くマガジン」をスタートするなど、新しい取り組みを国内ではじめています。

次なる取り組みとして、Spotifyは映像メディアと音声メディアの連携による新たなストーリーテリングの可能性に挑戦するために、株式会社テレビ東京コミュニケーションズと協業し、地上波テレビ放送局であるテレビ東京が社内に設立した音声コンテンツレーベル「ウラトウ」が制作するポッドキャスト番組を国内外のSpotifyのリスナーに向けて配信する取り組みをスタートしました。第一弾として「ウラトウ」が初めて制作する音声ヒューマンドキュメンタリー『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』を、4月28日からSpotifyで独占配信します。

テレビ番組として高い人気を誇る『ハイパーハードボイルドグルメリポート』は、「食べる=生きる」をコンセプトに、世界各地のあまり知られていない場所で生活する人物のもとへディレクターが赴き、彼らの食事を通してその生き方や人生観に触れる内容です。その音声版となる『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』は舞台を国内に移し、カメラを持っては入れない知られざる世界にマイクのみで潜入し、顔を出さない音声だからこそ可能な密着取材によって、そこで生きる人々の本音や日常に臨場感溢れる構成で迫ります。

Spotifyではこれまでに様々な分野で活躍するクリエイターと共に、オリジナリティ溢れる音声コンテンツの企画・制作に取り組み、Spotifyでしか楽しめないオーディオ体験をお届けしてきました。スポティファイジャパン株式会社 音声コンテンツ事業統括  西ちえこは、「ウラトウ」の構想を知った時に「これをSpotifyがやらずして誰がやるんだという圧倒的な使命感に駆られた」といい、今回のウラトウとの取り組みについて、以下のように述べています。

「映像のプロフェッショナルであるテレビ局が音声だけでストーリーを届けるという新たな取り組みにパートナーとして共に挑戦できることを嬉しく思います。クリエイティブな企画と鋭い時代感をもって多くの話題作を生み出してきたテレビ東京とのパートナーシップを通じて、音声でしか創り出せない新しいストーリーテリングのスタイルを追求し、一人でも多くのリスナーに音声コンテンツの魅力を感じていただきたいと思います」。

「ウラトウ」は、2020年の春頃に『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』のプロデューサーの上出亮平氏から「映像を捨てたい」という音声コンテンツの構想を聞いたことをきっかけに、有志でチームを作ったことでスタートしたプロジェクトです。

株式会社テレビ東京コミュニケーションズ メディア事業開発本部 ビジネスデザイン部 マネージャー 兼 テレビ東京「ウラトウ」プロデューサーの井上陽介氏は、音声コンテンツの魅力について、映像とは異なり、時間や場所に制限されず軽やかで自由かつ聴き手のイメージに委ねられる部分が大きく、リスナーとの距離感が親密なところにあるといいます。

井上氏はこれからの「ウラトウ」の方向性について、以下のように述べています。

「これからのデジタル音声コンテンツの市場で、ビジネスモデルとしても新しい取り組みを実践していきます。予算もない、人もいないテレビ東京から映像もなくなりますが、その分、テレビの前にはいない、まだ出会ったことのない、みなさんとお会いできるのを楽しみに。音だけのテレビ東京、始動します」。

『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』は、これまでの音声コンテンツと異なり、周辺の音も込みで物語が作られていることが特徴です。そのため、声色や声の表情というのも存在しており、それに耳を傾けて心情を想像する体験ができます。そんな番組について、上出氏は以下のように述べています。

「僕はこの音声版を、驚きの嵐の中で制作しています。目を閉じて人の声に集中したときに初めて現れる“声の表情”。それはもしかしたら、画面に映される顔の表情よりも雄弁かもしれないという驚き。電車に揺られている。扉が開く。ホームの喧騒がじんわりと侵入してくる————。そんななんでもない光景の一つ一つが、音で表現されると自分の記憶と結びついて、鮮明なヴィジョンとなって浮かんでくる、その驚き。そしてカメラを介さない対話がこれほどまでに穏やかで親密だったのかという、当たり前の驚き。これまでは台本を捨て、ロケ隊を捨て、ナレーションを捨ててきましたが、ここでついに映像を捨てることができました。僕たちは今、テレビ史上最も身軽です」。

Spotifyは「ウラトウ」が企画制作するオリジナリティの高いポッドキャスト番組を配信し、他にはないオーディオ体験をリスナーにお届けしていきます。『ハイパーハードボイルドグルメリポート no vision』の最新エピソードは毎週水曜日に公開されます。お楽しみに!