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Spotifyのポッドキャスト『Sandra』がグローバルに! そして、ローカライズ版がフランス、ドイツ、メキシコ、ブラジルでデビュー

2018年4月、Gimlet(ギムレット;現在はSpotify傘下)は、人工知能とはとても思えないAIアシスタントが登場する世界を描いた、7話からなるフィクションドラマ『Sandra(サンドラ)』を発表しました。
アリア・ショウカット(ヘレン)、クリステン・ウィグ(サンドラ)、イーサン・ホーク(ダスティン)など、ビッグネーム(と声)が並ぶ同作品は、公開後に評論家から絶賛されましたが、Spotifyは、テクノロジーやセキュリティ、自己実現といった私たちに関連性の高いテーマを扱うこの作品について、世界中のリスナーに伝える価値のある物語だと考えました。

そして、7月7日火曜日にSpotifyとGimletは、フランス、ドイツ、ブラジル、メキシコ4か国のマーケットで、各国向けにローカライズされた独占配信ポッドキャスト『Sandra』をプレミア公開します。

この作品は言語の翻訳だけでなく、それぞれの文化にちなんだ名前(フランスでは『Sara(サラ)』、ドイツでは『Susi(スージ)』、メキシコでは『Sonia(ソニア)』、ブラジルでは『Sofia(ソフィア)』や、カスタマイズされたストーリー展開など、特別な脚色が加えられています。

翻訳されたポッドキャストはほかにもありますが今回の各国版『Sandra』は、ポッドキャストのフィクションシリーズのヒット作品としては、まさに各国にあわせて脚色した初のローカライズ作品となります。

フランス、ドイツ、ブラジル、メキシコのSpotify Studiosチームは、現地の監督と共同でスクリプトを脚色し、現地の著名人をキャスティングしたほか、現地の文化や言語、ニュアンスを考慮しながら作品を再考して制作しました。

このポッドキャストでは、各マーケットで活躍するデジタルクリエイターやインフルエンサーと、テレビや映画で活躍するベテラン俳優が勢ぞろいし、豪華キャストが実現します。

各国版で使われた名前たちと共に、このストーリーを自分たちの国に向けローカライズするために、各国のクリエイターたちが取り入れた独自の工夫を見ていきましょう。

フランス—『Sara』

  • サラ(サンドラ)役をヴィルジニー・エフィラが、ヘレン役をナトゥが、ダスティン役をステファン・ドゥ・グルートが演じています。
  • 『Sara』最大の変更点:「物語の地理的な設定に最も頭を悩まされました。ヘレンの地元である将来の展望もワクワクすることもほとんどない小さな町に相当する場所をフランスの中から探さなければなりませんでした。
    さらにそこは現実的な形で、ストーリーの展開にふさわしい場所でなくてはなりませんでした。「ヘレンが夫に会いに行くシーンに出てくる刑務所に日帰りで行ける町は、フランスのどの都市が近いのか?」を念頭に考えた結果、フランスのシャラント県にあるリュフェックが、フランス版のガイモンになりました。」―Spotify Studiosフランス&ベネルクス責任者、クレール・アザン
  • 『Sara』最大の挑戦:「言語を変える際には、オリジナル版のリズムやシーンの躍動感を残すことが一筋縄ではいかないことがあります。単語が長くなったり短くなったりすることで文の印象やシーン全体の尺、さらにはストーリーのペースまで変わってしまいます。
    今回は、このような問題に対して非常に具体的かつクリエイティブな解決策を開発した制作スタジオと協力しました。この会社が作ったツールは、オリジナルの英語音声の波形とフランス語の単語を同期させることができます。役者が演技にふさわしいトーンやリズムをつかむのにとても役立ちました」―Spotify Studiosフランス&ベネルクス責任者、クレール・アザン

ドイツ―『Susi』

  • スージ(サンドラ)役をマルティナ・ヒルが、サラ(ヘレン)役をアルミラ・バグリアチックが、イェンス(ダスティン)役をバスティアン・パステフカが演じています。
  • 『Susi』最大の変更点:「ドイツのオーディエンスにとって本物らしく聴こえるようあらゆる細かい部分にまでこだわりました。大きく変更した例は、ストーリーの舞台とその背景で聴こえるものです。あるシーンの背景で聴こえるテレビ番組の音に注意してみてください」―Spotify Studiosドイツ責任者、サロール・クラウゼイェンチ
  • 『Susi』最大の挑戦:「小さな役にまでかなり有名な出演者をキャスティングすることになり、そのせいでスケジュール調整や録音が大変なこともありました。でも、仕上がりを聴いたら、それもすべて報われました」―Spotify Studiosドイツ責任者、サロール・クラウゼイェンチ

メキシコ―『Sonia』

  • ソニア(サンドラ)役をアイスリン・デルベスが、エレナ(ヘレン)役をブリアンダ・デヤナラが、ダニ(ダスティン)役をリカルド・レイノーが演じています。

ブラジルーソフィア

  • ソフィア(サンドラ)役をクリス・ビアナが、ヘレナ(ヘレン)役をモニカ・イオージが、カルロス(ダスティン)役をオタヴィアーノ・コスタが演じています。
  • 『Sonia』と『Sofia』最大の変更点:「この作品は、Spotifyでグローバルに展開する初のポッドキャスト・プロジェクトです。メキシコの『Sonia』とブラジルの『Sofia』には高い期待を寄せています」―Spotify Studiosラテンアメリカおよび米国ラテンアメリカ系オーディエンス責任者、ハビエル・ピニョール
  • 『Sonia』と『Sofia』最大の挑戦:「グローバルプロジェクトを脚色する際の大きな挑戦は、現地語のトーンやニュアンスを常に取り入れられるわけではないということです。しかし、『Sandra』をグローバル展開すると決めた時に私たちはひとつの共通の目標を決めました。それは各国の文化に合わせて脚色することです。今回はまさにその通りに制作やキャスティングを現地で行いました。結果的にこれ以上ないほどうまくいきました。」―Spotify Studiosラテンアメリカおよび米国ラテンアメリカ系オーディエンス責任者、ハビエル・ピニョール

『Sandra』各国版の脚色は、世界中で制作されているポッドキャストにとって、画期的な出来事となりました。

SpotifyのStudios & Video部門のグローバル責任者であるコートニー・ホルトは次のように述べています。
「Spotifyは独自の立場でポッドキャスティングをグローバルに成長させていますが、同時に私たちのお客様が本物の自国向け作品を望んでいることもわかっています。『Sandra』各国版の脚色はこの素晴らしい例です。現地で考え、編成し、そして各国の現場で私たちのクリエイティブチームを活用することで、単なる翻訳ではない、本当にドイツらしい、あるいはフランスらしい、メキシコらしい、ブラジルらしいポッドキャストを制作することができます。2018年に発表された『Sandra』は、当時のGimletが制作した初のポッドキャストのフィクション作品でもありました。ポッドキャスティング、特に『Sandra』が、各マーケットで一流スターを惹きつけたのも、グローバル規模で成長するこのメディアへの力強い支持の表れといえるでしょう」。

オリジナル版を聴き逃した方へ。 下記でストリーミング配信されている『Sandra』をお聴きください。