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「BLUE? It’s Okay」:anoインタビュー

 Z世代のメンタルヘルスに寄り添うSpotifyの新オリジナルコンテンツシリーズ「BLUE? It’s Okay」より本日anoのコンテンツが公開されました。コンテンツ内では、「ハッピーラッキーチャッピー」と「ミッドナイト全部大丈夫」の弾き語りも披露しています。

 今回のインタビューでは、anoに「BLUE? It’s Okay」出演エピソードから、コンテンツ内のトークでも話題にあがった承認欲求やSNSとの付き合い方や人から求められることとの向き合い方、そして“ブルー”という言葉に感じるものなど、たっぷりとお話を伺いました。


「問題がありながらも生きていける自分を作る」

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ーー「BLUE? It’s Okay」への出演が決まったときは、どんなお気持ちでしたか?

ano:Spotifyで、しかもこうしたメディアでアコースティックギターだけで歌うというのは初めてだったので、すごくありがたいお話だと思いました。僕自身、最近は弾き語りにも取り組んでいるので、こういう機会をいただけたのもうれしかったです。

ーートークも含め、実際に収録してみていかがでしたか?

ano:落ち着いた部屋のセットで、ラジオに近い空気もあったので、「少しラジオのモードでやろう」という感じになって。いつものテレビとは違って、ゆっくり話しました。話しているうちにどんどん脱線してしまったので、どこが使われるんだろう、どんなふうに編集されるんだろうとは思っています。「僕、何をしゃべったっけ?」という感じもありますね(笑)。

ーー収録で話していた「問題がありながらも生きていける自分を作る」という言葉が印象的でした。解決したほうがいい問題と、いったん抱えたままでもいい問題は、どのように分かれていますか?

ano:僕は、基本的に問題を「解決しよう」とはしていないかもしれないです。でも、どんな問題でも自分と向き合うことはします。解決しなければいけないとは思わないけど、自分がどうしたいのかは知りたいので。それは、ただ放置することとは違うんです。

 解決したほうがいいことと、抱えたままでもいいことに、はっきり線を引いているわけではなくて。ただ、その問題のせいでずっとモヤモヤして立ち直れなかったり、前に進めなくなったりするなら、なるべく解決できたほうがいい。でも、自分と向き合ったうえで、問題を抱えながら生きていける自分を作る、という考え方もあります。

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ーー承認欲求は誰にでもあるもので、それ自体を悪い感情とは考えていないとも話していましたよね。承認欲求とうまく付き合うために、心がけていることはありますか?

ano:承認欲求があること自体は、全然悪いと思わないです。誰にでもあるものだと思うし。ただ、それが強くなりすぎて、自分が本当に思っていることとは違うものを出してしまったり、悪い方向に行ったりはしたくない。自分にとっても、誰かにとってもプラスになる使い方をしたいです。承認欲求をなくすというより、どういう形で出すか、だと思っています。

ーー自分が納得できることと、人から求められることのバランスは、どう取っていますか?

ano:求めてもらえること自体、すごく贅沢なことだと思うんです。得意だから、やればできることもある。でも、できることと、やりたいことは同じではないです。やりたくないことをやらずに済むなら、僕は極力やりたくない。でも、やりたくないことをやらないのが正義だとも思っていません。

 だから、やりたくないことでも、自分に向いているなら一回はやってみる。それで自分に合わなかったり、続けると心がすり減ってしまったりするなら、やめればいい。僕自身、「一回やってみよう」という気持ちで、いろいろなことをやってきました。その一方で、自分が本当にやりたいこともやる、というバランスの取り方もしています。そのぶんすごく忙しくなるし、自分を追い込むことになるんですけど。それでもやる覚悟や余裕がある時期なら、僕は両方やります。

 応えると決めたなら、期待には応えたい。僕はそれを「努力している」とはあまり思っていなくて、やるしかないからやって、「できた」というところまで自力で持っていく感覚です。「できる」と思われて求められるのは、結構しんどい。別に最初からできるわけではなくて、やるしかないから、できるようにしているだけなんです。

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ーーコンテンツ内では、人々の日常に潜む、ブルーな出来事の”あるある”についてお話されていました。普段から相談に乗ることはありますか?

ano:友達や知り合いの相談に乗ることは結構あります。僕は長文で、どうしてそう思うのかという理由まで返していますね。「泣いた」「本当にありがとう」と言われることもあります。

 ただ、相手が喜びそうなことだけを言うのではなく、いいことも悪いことも本音で言います。「こう言えば、この人はうれしいだろうな」とわかっていても、それが事実ではなかったり、嘘になったりするなら違うと思うので。「こうした場合には、こういういいことがある。でも、こういうマイナスもあると思う」と、両方を伝えます。

 基本的に相手を否定はしません。その子が思っているほど大きな問題ではなかったり、別の視点で考えたら少し楽になれたりするなら、そういう見方も伝える。どうするかを決めるのは本人なので、「僕だったら、この状況ではこうする」と、その理由も曖昧にせず話します。僕が解決するというより、「こういう考え方や選択肢もあるんじゃない?」と提示する感じです。僕自身も、選択肢を増やしてもらえたらうれしいと思うので。

ーーanoさん自身が、誰かに悩みを相談することは?

ano:友達に自分の相談はほとんどしないです。一回ぐらいはあるかもしれないけど、僕はたぶん、自分で答えがわかっているんですよ。何かを言われても、「自分でわかっているんだよな。相談した意味がなかったな」と思うことが多いです。もちろん、同じチームで仕事をしている人たちとは、相談をベースに話すこともあります。でも、友達は僕の仕事の裏側や、僕がどういう信念や考え方でやっているのかを全部知っているわけではないですし。だったら、一人で時間をかけて自分と向き合うほうが、前に進める気がします。

ブルーな気持ちになっている自分を、そのまま抱きしめられるような時間になったら

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ーー今回弾き語りで披露された「ミッドナイト全部大丈夫」には、〈大丈夫〉という言葉が使われています。一方で、「本当の意味で大丈夫と思える日は、なかなかない」とも話していました。それでも〈大丈夫〉と歌うことには、どんな意味がありますか?

ano:日々生きていたら、嫌なことは何かしらあると思います。僕自身もそうですし、ファンの子たちも、「どうしたら自分は大丈夫になれるんだろう」と悩んでいる人が多い。本当の意味で「大丈夫」と思える日って、なかなかないと思うんです。

 でも、ダメな自分や、ブルーな気持ちになっている自分を、そのまま抱きしめられるような時間になったらいいなと思って、今回の2曲を選びました。本当はそんな自分を否定してしまうと思うけど、それこそが素晴らしいんだと、いつかわかるといいなと思います。僕自身もそう思っているし、聴いている人にもそう思ってもらえたらうれしいです。

ーー今回のような弾き語りでは、普段のバンドとは違う感覚がありますか?

ano:全然違います。僕はギターも歌も、誰かにちゃんと習ったことがなくて、本当に何もわからない状態なんです。でも、「こういうアレンジにしよう」「ここはこうしよう」と自分で考えるのは楽しい。実際にやってみると、思っていた以上の手応えもありました。ギター1本で、自分が音楽とちゃんと向き合って立てるんだと深く感じたんです。

 一方で、ギター1本でステージに立つと、声も、歌詞も、メロディも、全部むき出しになる。装備がなさすぎるし、間違えたらすぐにわかるので、ヒリヒリする緊張感があります。そのぶん自由度もすごく高い。ルールはあるのかもしれないけど、僕は知らないので(笑)。テンポも、そのときの気分や、どこを強調したいかによって変えられる。自由に弾いて、自由に歌えるので、すごく解放感があります。それに、バンドでのライブよりも歌詞や言葉が直接届く感じがするのもいいなと思います。今回の収録も、カメラはたくさんありましたけど、家で弾いているみたいな感覚でできました。

ーー最後に、anoさんが定義する「ブルー」とは、どんなものですか?

ano:「強い」という言葉が一番近いかもしれないです。ブルーには、色としての爽やかさや、瑞々しさ、儚さ、美しさがある。でも、僕にとってはすごく強いものです。

 悲しさや落ち込みのようなネガティブな感情から、ものすごく強いものが生まれることがあって。僕自身、そういう負の感情を武器にして、音楽や自分の人格に変えてきました。今の時点では、自分でも「強くなったな」と思うぐらいなので、ブルーは本当に強いものだと思います。

 ポジティブな感情から生まれるものも、もちろんすてきです。でも、弱さから生まれるものには、執念深さというか、憎しみに近いぐらいの「絶対にこうしてやる」という強さがある。それは、ポジティブなものにも負けないと思います。

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