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Spotifyが「Stream On」にてクリエイターがアクセスできるさらなるチャンスや機能を紹介

Spotifyが、米国ロサンゼルスで開催した今回で2度目となるグローバルイベント「Stream On」に、世界中から招待されたアーティスト、ソングライター、ビデオおよびコンテンツクリエイター、ポッドキャスターが多数参加しました。

Alex Cooper、Bill Simmonsエド・シーランホールジージェニファー・ロペス, Joe Rogan, ジョナス・ブラザースといった業界を牽引するアーティストやクリエイターたちが、Spotifyのメンバーたちとともに様々な発表やインスピレーションを与えてくれるストーリーの共有を行い、プラットフォームに加わった新たなアーティスト向けツールやクリエイター向けのリソースなどのデモンストレーションを行いました。

ダニエル・エクは次のように述べています。

「Stream Onは、Spotifyがキャリアのあらゆる段階にあるクリエイターのビジネスに対し開かれていることをお伝えする場です。私たちはクリエイターがキャリアを築き、成功を収め、成長することができ、また世界中の人々が彼らのクリエイティビティから刺激を受けることができる最良の場を創ることに注力しています。これこそが私たちが17年間にわたって取り組んできたことであり、よりクリエイターのニーズに応えられるようにプラットフォームを構築・改善・再構築し、成功への新たな道筋を作れるようにサポートし続けてきました。」

Stream Onでは、アプリの新機能からポッドキャスト配信やアーティストがファンとの関係を強化するための総合的なワンストップソリューションまで、クリエイティブコミュニティに対するSpotifyのコミットメントをさらに強めるものとなりました。

「そして今後、新しいフォーマット上でより多くのクリエイターに対して私たちの志を果たせるであろうことを嬉しく思います。私たちは最良のリソースやサポート、双方向性を提供し、これまで以上に優れたクリエイティビティ、発見、パーソナライゼーションを実現できることをとても嬉しく思います」とダニエルは述べました。

クリエイターやアーティストの発見を促進

Spotifyは、誕生以来の最大の進化の一つとも言えるモバイル上の新たな、そしてダイナミックなインターフェースをお披露目しました。これによって深い発見やより意義のあるクリエイターとリスナーのつながりを実現できるようになります。

この新たな体験を通じて、オーディオの発見プロセスにおけるより積極的な役割をファンに与え、クリエイターには、彼らの作品を共有するためのさらなる場を提供します。高度なレコメンデーション、新しいビジュアルのキャンバス、まったく新しくインタラクティブなデザインによって、オーディオとの出会いをこれまで以上に簡単にし、リスナーに次にお気に入りになるであろうアーティストや、ポッドキャスト、オーディオブックを紹介できるようになりました。これらは全て、クリエイターとファンとの距離を縮め、一時的な成功にとどまらない、長期的かつ持続的なつながりを醸成することを目的としています。

Spotifyの新たなバージョンは、世界の5億人以上のユーザーに向けて本日より順次展開してまいります。

  • 音楽、ポッドキャスト番組、オーディオブックのサブフィードをタップするだけで、ユーザーにパーソナライズされたプレイリスト、アルバム、ポッドキャストのエピソード、オーディオブックのプレビューをビジュアルとオーディオで利用できるようになります。また、ユーザーのフィードに表示されるショートカットからは、直近に再生したものやお気に入りにアクセスできるようになりました。
  • 検索内の新しいDiscovery Feedでは、ユーザーは上下にスクロールすることで、お気に入りのジャンルの音楽の短いループ動画(Canvas)を確認することができ、新たなお気に入りの曲をこれまで以上に発見しやすくなります。ユーザーは、曲をプレイリストに追加したり、アーティストをフォローしたり、友達と共有したりすることができます。関連するジャンルは、フィード内のハッシュタグを使用して探索可能です。
    •  Discover WeeklyやRelease RADAR、New Music FridayRapCaviarなど、人気のプレイリストの楽曲をプレビューすることもできます。
  • 音楽と同様に、ポッドキャストにも自動再生機能を導入します。再生中のポッドキャストが終了すると、ユーザーの好みに合った関連性の高い別のエピソードが自動的に再生されます。
  • リスナーの好きな音楽の聴き方や発見方法を変える、新しいパーソナライズされたAIガイドであるDJを発表しました。
  • スマートシャッフルによって、ボタンをタップするだけで、既存のプレイリストを完璧に補完するような新しい音楽を取り入れることができます。

Spotifyの共同社長であり最高製品・技術担当責任者のグスタヴ・ソダーストロム(Gustav Söderström)は、次のように述べました。

「Spotifyの全てのユーザーの再生回数のうち半分近くはレコメンデーションによるものです。そして、リスナーがクリエイターをフォローすると、平均して5倍以上の彼らの楽曲を聴くようになります。だからこそ、他の多くのプラットフォームとは異なり、Spotifyで発見されたクリエイターは、一時的なバズ以上のものを得ることができるのです。こうしたリスナーとの長期的で有意義な関係こそが、Spotifyをプロフェッショナルで意欲的なアーティストのためのプラットフォームたらしめている重要な要素なのです」

New Home Feed

ストリーミングを通じたアーティストの成功をサポート

Spotifyは本日、アーティストへのロイヤリティについて解説する年次報告「Loud & Clear」を発表しました。今年の最新の報告では、これまで以上に多くのアーティストが成功を収めていることが示されました。100万ドル以上を稼ぎ出すアーティスト、ならびに1万ドル以上を稼ぎ出すアーティストの数は、過去5年間で2倍以上になっています。さらに、Spotifyで最も高い収益を上げた上位5万組のアーティストについては、すべての録音音源からの収益が5万ドル以上 *注 になったと推定しています。
*注:記録された全ての収益を合算

また、同サイトでは、Spotifyが音楽関連で得た収益の大部分となる70%近くを音楽業界に還元したことや、Spotifyが音楽の著作権者に支払う金額が400億ドルに迫ることなども紹介しています。

新しく強化されたツールで、クリエイターのリスナー基盤確立をサポート

Spotifyは、アーティストが自分たちの音楽を愛してくれるファンを見つけるためのツールとして以下の新機能を紹介しました。いずれもSpotifyで音楽を配信するアーティストやその関係者が利用することができるダッシュボード Spotify for Artistsのキャンペーンセクションに追加されました。

  • Marqueeは、アーティストの音楽に興味を示しているリスナーに対して、フルスクリーンで新譜をレコメンドするスポンサード広告です。人気ソーシャルメディアプラットフォームの広告よりも、リスナーにSpotifyで音楽を聴いてもらう為の費用対効果が平均して10倍高くなります。
  • Discovery Modeは、アーティスト、あるいはそのチームが優先的に聴いてもらいたい曲を特定するためのツールで、Spotifyはそれをパーソナライズされたリスニングセッションを形成するアルゴリズムに追加します。Discovery ModeはSpotify for Artists内で利用可能であり、独立系アーティストやレーベルを含む、より広範なアーティストとそのチームがアクセスできるようになっています。
  • Showcaseは、Spotifyの新しいホームフィードにあるモバイルカードで、新譜からカタログまでアーティストの楽曲をリスナーに紹介します。アーティストやレーベルの方々とShowcaseのテストを開始したところですが、近い将来、より多くの方々にご利用いただけるようになる予定です。

また、アーティストの成長を支援する次の収益源として、グッズとライブイベントに関連する発表もいたしました。

  • ライブ好きな音楽ファンがコンサートの機会を見逃さないように手助けします。リスナーは、アプリ内の様々な場所で、グッズやコンサートのリストを確認できるようになります。 ファンが興味を持った公演は、新しい「interested」ボタンをタップして、ライブイベントフィードで自分のカレンダーに保存することができます。ユーザーは、世界中のコンサート情報にアクセス可能で、自分の好みに合わせてカスタマイズすることもできます。
  • Spotifyはまた、Fans Firstをより多くのアーティストが利用できるように拡大し、トップリスナーがコンサートチケットの先行販売やグッズの限定販売などの機会に特別にアクセスできるメールや通知を受け取ることができるようにします。

Spotifyは、より多くのアーティストが新しい方法で表現し、ファンの間の盛り上がりを醸成できるよう、以下の新機能と製品拡張に関する発表も行いました。

  • Clipsは、アーティストが自身のプロフィールやアルバムページに30秒のビデオを追加できる機能です。ファンは音楽を聴きながら、アーティストの世界観に深く触れることができます。
  • Countdown Pagesは、アーティストのプロフィールやSpotifyのホームフィードに専用のスペースを設け、ファンが配信前のアルバムの事前予約や、限定ビデオの視聴、グッズの予約、トラックリストのプレビュー、新譜発売までのカウントダウンタイマーを見ることができるものです。

Spotify for Podcastersをクリエイターのためのワンストップショップとして紹介

さらにイベントでは、Spotifyのリーダーが登壇し、リブランドされたSpotify for Podcastersを紹介しました。Spotify for Podcastersは、ポッドキャストコンテンツの制作、管理、成長、マネタイズを一元化することができます。Spotify for Podcastersでは次のことも発表になりました。

  • ビデオポッドキャストや、Q&Aおよび投票機能など、Spotify独自の機能をより幅広いクリエイターに利用いただけるようになりました。
  • ポッドキャストのプレビュー機能、ポッドキャストのチャプター機能、Spotify Labs、そして教育的なポッドキャストコンテンツのための新しいスペースの提供も開始しました。
  • ポッドキャストを配信するパブリッシャー企業向けのホスティングソリューションであるMegaphoneは、今後、Spotify for Podcastersに統合されます。またこの度、新たにNetflixとオーストラリアのSchwartz Mediaとパブリッシャー契約を交わしたことを発表しました。

また、Spotifyは、ポッドキャストパブリッシャーや独立クリエイターと広告主とをつなぐオーディオファーストなマーケットプレイスであるSpotify Audience Network(SPAN)の成長についても振り返りました

  • ポッドキャストパブリッシャーや独立系クリエイターと、広告主をつなぐSpotifyのマーケットプレイス「Spotify Audience Network(SPAN)」を2021年に開始して以来、オプトインしたパブリッシャーに対する月額支払は約50%増加しました。また広告主の参加は500%増加しています。
  • SPANに参加する独立系および企業系ポッドキャスターの数は、過去2年間で700%以上増加しました。本日、NPRがネットワークに参加することも発表されました。
  • SpotifyはPatreonと提携し、クリエイターがファンからの直接払いによってクリエイティブなビジネスを拡大できるようにしていきます。またファンはPatreonのコンテンツをSpotifyで聴けるようになります。

Spotifyのオリジナルおよび独占配信のポッドキャスト番組に関する発表

Spotify、DCコミックス、Warner Bros.は、新しいポッドキャストシリーズ「The Riddler」を開始します。ファンは、「BATMAN 葬られた真実」シリーズから人気キャラクターが再登場することを期待しています。

クリエイターやアーティストをSpotifyのホームに歓迎

Stream Onのプレゼンテーション後、Spotifyはロサンゼルスのアートディストリクトにあるキャンパス(Spotifyのオフィス)で、製品のデモ紹介、業界のトップクリエイターとのワークショップ、そしてツールの開発に携わったSpotifyメンバーからSpotifyの最適な使い方のヒントを得られるイベント「Play On」をクリエイターに向けに開催しました。イベントの最後には、国際女性デーを記念して、女性アーティストによるショーケースライブも開催しました。

ダニエル・エクは、基調講演をこう締めくくりました。「今日、Spotifyには184の国や地域において、1000万人以上のクリエイター、5億人以上のリスナーがいます。クリエイターにとって、これは大きな可能性を示しています。音楽、ポッドキャスト、オーディオブックなど、自身のクリエイティブな作品を、5億もの人々に届けることができるのです。そしてリーチできるオーディエンスの数は今後ますます増えていくでしょう」