ここ数年、SpotifyのAnchorチームは、プレイリストやポッドキャストなどの標準的なフォーマットを超え、さらに高度なリスニング体験を実現する機能をいくつか発表してきました。Your Daily DriveやThe Get Upといった、リスナーそれぞれの1日に合わせて音楽と音声コンテンツをダイナミックに融合させる機能がその例です。しかし、新しいリスニング体験のエコシステムをしっかりと形作るためには、新しいオーディオフォーマットを創り出す必要があります。こうした考えのもと昨年秋にMusic+Talkの番組形式のテストを開始した際には、新しいリスニング体験とともに、誰もが自分自身で選んだ楽曲を音声コンテンツに直接取り入れられるというコンテンツ作成機能も導入しました。
ポッドキャストの作成は、AnchorやSpotify for Podcastersのようなプラットフォームによって簡単に行えるようになりました。実際に2020年にSpotifyに追加された新しいポッドキャスト番組はAnchorで作成されたものが8割を占め、新番組の数は100万を超えました。オーディオの未来をしっかりと形作るため、私たちは誰もが創造性を発揮できるような機能を提供したいと考えています。それにより、ポッドキャストの既成概念を超越した、これまでにないオーディオ体験を実現することができるはずです。私たちはその可能性こそを「オーディオの未来のスタイル」と考え、誰もがコンテンツ制作を行えるようにすることこそが、オーディオコンテンツのエコシステムを創り出す最善の道であると確信しています。
こうした一連の取り組みの第一歩としてMusic+Talkの番組展開を開始し、これに対応する制作ツールをAnchorで提供しています。そして、これは始まりにすぎません。本日、Stream Onではオーディオの未来の創り出すためのいくつかの新機能や、今後追加予定の機能について発表しました。詳細を以下ご紹介します。
AnchorとWordPressの連携を活用し、テキストをさらに広く届ける
本日発表されたAnchorとWordPressとのパートナーシップ締結により、コンテンツクリエイターはオーディオの力を使って作品を進化させ、新しいオーディエンスにリーチする機会を拡大できるようになりました。この新しいツールを使えば、たった数クリックで、ブロガーは執筆したコンテンツをポッドキャストとして配信し、ポッドキャスターは自身のポッドキャスト番組のためのウェブサイトを簡単に作成できるようになりました。これまで文章を書くことでメッセージを伝えてきたクリエイターはこのツールにより、そのメッセージをSpotifyでオーディオとして発信し、まったく新しいリスナーにリーチすることが可能になります。詳しくはAnchorおよびWordPressのブログをご覧ください。
リスナーと直接つながることができる新たなインタラクティブ機能
従来のポッドキャストは一方通行で、クリエイターからリスナーへの発信しかできず、直接反応を得る機会が限られていました。ところが、SpotifyとAnchorの連携により、制作と視聴のテクノロジーが同じエコシステムに一体化され、シームレスなやり取りが可能になったことで、投票やQ&Aといったインタラクティブな機能を構築することができました。すでに小規模なクリエイターグループの協力のもとで、ベータ版のテストが進められています。グループの規模は今後数ヶ月間で拡大する予定です。インタラクティブ機能に興味をお持ちで、今後のユーザーテストへの参加を希望するクリエイターの皆様は、こちらからご登録いただけます。
動画ポッドキャストにより音声と映像を組み合わせたストーリーテリングを実現
今後数ヶ月のうちに、Anchorを使ってクリエイターが公開するポッドキャストに、動画を追加する機能をテストする予定です。これにより、視覚情報を使ってオーディオコンテンツを補完することができるようになります。Spotifyの動画ポッドキャストは昨年7月に最初のテストを開始し、それから継続的に改良を行っています。今年後半には、テストの規模を拡大する予定で、より多くのクリエイターにこの機能を使っていただけるようになります。
Spotifyで作品を収益化するための新モデル
新たな収益源を模索するクリエイター向けの機能についても今後テストを予定しています。この機能は、有料のサブスクリプションによりリスナーがクリエイターを応援するというものです。一部のクリエイターは、すでに有料のサブスクリプションを行っているリスナーに限定版のボーナスコンテンツを提供し、収益の獲得を始めています。Spotifyでも間もなく同様のことが可能になります。この機能に関心を持つクリエイターの皆様は、こちらからご登録いただき、詳細をご確認ください。