2021年、Spotifyはアーティストへの支払いやロイヤリティについて解説する情報サイト「Loud & Clear」を開設しました。本日、Spotifyはより健全で多様性のある音楽業界の実現に向けた2021年からの進化を示す最新情報とデータを発表いたします。注目すべき10のポイントは以下の通りです。
- 2021年は権利者に対して、過去最高額となる70億ドル以上（前年度支払額の50数億ドル以上から増加）を支払いました。これは2017年に支払った33億ドルの倍以上となり、創業以来これまで権利者へ支払ってきた300億ドルのうち最も高い割合を占めています。インフレ調整を加味したとしても、計70億ドルという金額は、CDが最も売れていた時代やデジタルダウンロードが主流な時代を含めたこれまでの歴史の中で、一つの流通プラットフォームが音楽業界に対して支払った金額として最も高額になります。
2. 2021年の音楽ストリーミング収益は、2009年から2016年の間の各年の音楽収益全体を上回りました。音楽ビジネスが低迷した2014年には、ストリーミング、音楽関連商品の販売、シンクロ権、ダウンロード、演奏権といった全ての収入源を含めても142億ドルでした。2021年には、音楽ストリーミングからの収益だけで169億ドルを超えており、Spotifyがこれを先導しています。
3. 私たちは、1,000組を超えるアーティストが、Spotifyだけで100万ドルを生み出したことを祝いたいと思います。そして今回、多くのアーティストが100万ドルを達成したことから、「Loud & Clear」のサイトに200万ドルと500万ドルのデータを新たに追加しました。多くのアーティストが100万ドルを達成したことから、「Loud & Clear」のサイトに200万ドルと500万ドルのデータを新たに追加しました。2021年に、200万ドル以上を生み出したアーティストは450組（5年間で110%増）、500万ドル以上は130組（5年間で160%増）となりました。
4. より多くのアーティストが、1,000ドルから500万ドルの収益をあげており、このマイルストーンを達成するアーティストは、2017年から倍増と急速に増えています。今年初めて、多様な国籍や性別、キャリアステージのアーティスト5万組以上が、Spotifyから1万ドル、そして全ての録音音楽から4万ドル以上の収益をあげています。
5. 過去数年にわたって、Spotifyの音楽分野におけるほぼ全てのパートナーが、アーティストのために記録的な収益と成長を遂げたと報告されています。昨年、3大音楽レーベルで合わせて250億ドル を超える収益をあげ、そのうちストリーミング収益だけで125億ドルをもたらしました。Spotifyによる支払いは、ストリーミング収益全体の1/3にのぼります。
主要な音楽レーベルの2021年の利益は40億ドルを超え、それは、業界の成長の為に再投資できる資金が生まれたことを意味しています。
6. ソングライターやプロデューサーは出版権保持者を通して、ストリーミングサービスに牽引される形で記録的な収益を生み出しています。出版権保持者が2020年にストリーミングから得た収益は、35億ドルになります。これは、21世紀において、ピーク時を含むCD販売やダウンロードにより得た収益よりも高額です。
7. これまで以上に多くのアーティストが今日の音楽経済の繁栄の恩恵を得ています。CD全盛期には、アメリカでのアルバム売上の約25%が上位50組のアーティストによって占められていました。しかしSpotifyのデータによると、2021年には上位50組のアーティストがアメリカにおける音楽再生回数に占める割合はわずか12%でした。これはスーパースターと称されるアーティスト以外にも収益の機会があるということを意味しています。
8. 多くのアーティストは、DistroKid、 TuneCore、 CD Babyなど、自身で配信可能なディストリビューターを利用しています。そして、これまで以上にその努力は報われています。2021年には、アーティストディストリビューターを通してSpotifyに配信している約28%にあたる15,150組ものアーティストが、1万ドル以上の収益をあげました。収益が1万ドルに到達したアーティストの数は、2017年から171%増加しています。
9. ストリーミングサービスは、音楽業界への参入障壁を下げ、グローバルでのファンベース形成を加速させており、アーティストが初めてのシングルのリリースから記念すべき初回の報酬を受け取るまでの期間は短くなっています。1万ドルを超える収益を生み出すアーティストの10%を超える5,300組が、2021年から過去2年以内に初めてシングルをリリースしており、2021年には、彼らのうち350ものアーティストがSpotify単体で10万ドルの収益を生み出しました。
10. ストリーミングによる収益は、音楽業界における新たな市場の台頭を実規模で示しており、世界中のアーティストがプロフェッショナルなキャリアを築くことをますます可能なものにしています。2021年、Spotifyは90以上の国と地域で新たににサービスを開始し、これらの地域のアーティストを世界中の新たなファンへ紹介してきました。2021年にSpotifyで1万ドル以上を生み出した52,600組のアーティストのうち、34%がIFPI（国際レコード産業連盟）の音楽売上市場トップ10（オーストラリア、カナダ、中国、イタリア、フランス、ドイツ、日本、韓国、イギリス、アメリカ）以外の国々に所在しています。
私たちは、これらの数字に下支えされた成長にワクワクしています。しかし、まだまだやるべきことがあります。SpotifyのCEOであるダニエル・エクは、「音楽は、世界やSpotifyにとって大変重要な意味を持っています。そして音楽は私たちにとってはじまりでもあり、アーティストに最も価値あるプラットフォームを作り続けるにあたって私たちに刺激を与えてくれるものでもあります。私たちはまだ道半ばです」。 ダニエルのより詳細なコメント方は、こちらをご覧ください。プラットフォームに関する多様な声の詳細に加え、音楽業界全体の背景や各種レポート、FAQもご確認いただけます。