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How I Podcast: 気負わないスタイルで一躍首位に。『83 Lightning Catapult』の2人が語る、人気番組のつくり方。

2021年10月からスタートしたポッドキャスト『83 Lightning Catapult』は、第1回目の配信からSpotifyの日本国内ポッドキャストチャート首位に輝いた、驚異的人気のポッドキャスト番組です。

MCを務めるのはアルコ&ピースの酒井健太さんと三四郎の相田周二さん。ともに1983年生まれで同期、プライベートでも大の仲良しという2人が、リスナーから最新の流行やノリ(ミーム)を教えてもらいながら、悩める若者には人生の先輩としてのアドバイスを伝授しています。

第14回目の収録を終えた直後の2人に、番組の人気の理由や今後の展開などについて、伺いました。

気のおけない2人だから出せる特別な空気感

なぜおふたりで番組を始めることになったのでしょうか?

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酒井:相田とは同期で、2人とも38歳っていう、もう若者の文化にはついていけなくなってきたオジサン世代なので、若者のカルチャーを教えてもらうにはちょうどいい年頃というのもあったと思います。

相田:うんうん。TikTokが流行り始めた頃から、もうついていけなくなったよね(笑)。

酒井:もう無理だね。

相田:あとは各々でラジオ番組をやっていて、プライベートでもわりと仲が良いので、2人でやらせてもらうということになった感じですね。

おふたりだけで仕事をされるのは初めての試みなんですか?

相田:2人ではなかったですね。でも、なんかリラックスしてできるよね。

酒井:そうだね。気を張ることはないですね。

なぜラジオではなくポッドキャストを選ばれたのでしょうか?

相田:いまはポッドキャストですよね。やっぱりポッドキャストでアワード(※)獲りたいもんね。
※2022年3月に受賞者が決定する「第3回 JAPAN PODCAST AWARDS」のこと

酒井:マジでポッドキャストですよ! 今日の収録でアワード受賞という大きな目標ができたので。俺たち本気で狙ってますよ。

相田:佐久間(宣行)さんが審査員にいるみたいだからね。

酒井:癒着はあるんで。

相田:癒着で行こうとしてる?(笑)

知らない人が聞いた時にも楽しめる番組づくりを

ラジオのリスナーさんとポッドキャストのリスナーさんとでは、どのような点に違いがありますか?

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相田:若い人たちのカルチャーを取り入れることが目的の番組なので、採用されるメールが圧倒的に若いですね。

酒井:あとは普段やっているラジオは完全にバラエティみたいなノリで、いくらでもボケてくるんですけど、この番組では真面目なメールも来るので、やっぱリスナーの方たちも本当に悩んでいるんだなって思いますね。

相田:そうだね。開業医の方(#14でビジネスに関するお悩み相談メールを紹介されたリスナーの方)とかね。ほんのちょっとだけなんですけど、各々がやっているラジオとはまたちょっと違うリスナーもいるような気がしているので、初めて聴いた人でも楽しめるようにはしてますね。もう一回丁寧にさらっているというか。僕らを知らない人が聴いた時にも、楽しめるようには心がけています。

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お悩み相談ではお二人が本当に真剣に答えられていて、すごく信頼できる方たちだなという印象を持ちました。

相田:そうですよね。やっぱりガチで言ってあげないと。代わりに情報をもらっているわけだから、あそこはお笑いじゃないですね。完全にドキュメントです。

酒井:うん。信頼してほしいですよね。ここだけの話だからね。

相田:ここだけの話ではないですけどね。

酒井:他の人には絶対言わないし。マジで。

相田:ん? 他の人にはっていうか、配信されてるから……。すいません、変なモードに入っちゃいました。

番組を通してご自身に何か変化はありましたか?

相田:若者の間で流行っているものを取り上げたりするんですが、たとえばデコ銃(おもちゃの銃を可愛くデコレーションしたもの)を実際に作ってみたんですけど、なんかねぇ、結構楽しかったんですよ。

酒井:わかる!

相田:お前にはわかんないよ! めちゃめちゃ変なデコ銃作ってたもん。

酒井:デコ銃って楽しいんですよ。

相田:いやいや、制作時間が全然違うから! 俺は5時間ぐらいかかったから。お前なんて制作時間30分で色を塗ってもいないじゃん! 危なかったんだから俺。(自宅の)階段で塗ってたらスプレーが階段に付きそうになっちゃって……。

酒井:俺だって! 引っ越しとか結婚の最中にあんなデコ銃なんてわけわかんないの作ってんだから。くっだらねぇ!

相田:くだらねぇじゃないんだよ(笑)。

酒井:でも、若者はそういう感覚で作ってるんだなーっていうのが、よくわかりますよ。

相田:そうだね。だから、若者の感覚に触れられるようになったっていうのはありますね。この番組をやってなかったら、たぶん知らなかったので。

酒井:この番組がなかったら、たぶん知らないまんま人生が終わってると思います。

相田:うん。じじいまっしぐらだね。

特に印象に残っているエピソードはありますか?

相田:酒井の結婚ですかね。結婚なんて人生の中でのトップエピソードだから。やっぱりわくわくしたもん。結婚のことを知ってからすぐにこの番組の収録があって、その次の日に酒井が夫妻で出演している静岡のラジオ番組の生放送だったので、そこで何を喋ろうか?みたいなことを、この番組でいろいろ検討したからね。

酒井:一番ここで喋ったかもしれないです。それで、相田からお祝いにカーディガンをもらったりして。優しいんですよ、相田って。

相田:高かった~! 「なんであんな高いの買ったんだろう?」っていうぐらい高かった。

酒井:ハハハハ(笑)。いや、有り難いですよ。だから、もし相田が結婚したら、この番組で喋ってほしいですね。

相田:しないですけどぉ。

酒井:しろよ! 俺もしたんだし。最近ちょっとブームになってんじゃん、結婚。みんなしてるぜ?

相田:みんながするからってねぇ、別にしなくていいわけでしょ?

酒井:いやだって、流れみたいなのがあるじゃん。

相田:流れでするもんじゃないでしょ。

酒井:でも、話聞きたいけどねぇ、相(あい)ちゃん。

相田:然るべき時が来たらしますよ。

酒井:楽しみにしてますよ。

相田:ここでは喋らないですけどね。

酒井:喋れよここで! 絶対!(笑)

普段のラジオとは違った味で楽しませたい

番組を続けてきてよかったなと思うことはありますか?

相田:各自がそれぞれのコンビでやっているラジオ番組とはまた別のベクトルで、自分自身が楽しめたりするのは有り難いですね。普段のラジオでのゴリゴリのお笑いと、こっちはちょっとリラックスして抜けてる部分とで、違った味が出せたらいいなと思います。

酒井:あとはお互いに知らなかった部分がまだまだあって、毎回新しい発見があるのがいいですね。

人気の秘訣は何だと思いますか?

酒井:“ワーキャー”じゃないですか? 相田に結婚して欲しいというのはありますけど、相田が結婚したらマジでランク外になりますよ。

相田:ならないよ! 番組を支えてるのはその層じゃないよ。絶対違うから。

酒井:いや、だって、俺が結婚したら急にランクが落ちたじゃん。もう俺の“ワーキャー”はもう期待しないで。Spotifyの株価は相田にかかってるんだから。

相田:いやいや。カタパルトの影響でSpotifyの株価は下がらない。何も関係ない(笑)。

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収録する際のトークはいつもぶっつけ本番なんですか?

相田:そうですね。収録前に全体の流れはざっとさらいますけど。

酒井:トークの中身についての打ち合わせはしないですね。

相田:だからヤバい回とかもあるもんね。

酒井:全然ある。ありますよ。

相田:ありますよって、堂々と何を言ってるの?(笑)

でもそれがこの番組のすごく面白いところじゃないかと。

酒井&相田:あぁ、そうかもしれないですね。

今後はどのような展開をされたいですか?

酒井:Spotifyの本社がざわつくぐらい、騒がせたいですよね。1位を取った時に若干ざわついたんですよね? 「こいつら誰だ?」って。

相田:ダニエル・エク(Spotify CEO)でしたっけ? エクがざわつくぐらい? 「こいつら誰だ?」の状態でずっといたかったよな。1位にずっといたかったのに、もうベスト10ぐらいまで下がってきてるから。ここから盛り返そう!

酒井:そうだね。ここから頑張りましょう!

相田:半年間限定なので、今後については僕らもちょっとわからないんですけど、それこそアワードとか獲れば、絶対に続くわけだから。続けていきたいです。

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番組の中で挑戦してみたいことはありますか?

相田:デコ銃みたいな作業系というか、何かできるものがあれば挑戦したいですね。

酒井:そうだね。僕はこの番組で誕生日とか、結婚式のお祝いとか、相田からもらってばかりなんですよ。相田の誕生日は5月だから、まだプレゼントをあげられてないんです。だから、あげたいなってずっと思ってます。

相田:嬉しいね。

酒井:そういうのを考える人って限られてるじゃないですか。しかも番組でってなると、たぶん相方の平子(祐希)さんだけなんですよ。「平子さん何欲しいかな?」とか、誕生日が近くなると考えていたけど、「相田は何が欲しいかな?」って、早く考えたいですね。いまはまだ考えてないけど。面倒くさいから。

相田:面倒くさいって言ってんじゃん(笑)。いまから考えていいよ!

酒井:4月ぐらいになったら考えたいです。

いまのところ2022年3月までの限定配信ということなので、そういう意味でも番組の延長を期待したいですね。

酒井:延長されなかったらプレゼントは無し!

相田:別に延長が無しになってもくれていいんだからね。

酒井:いや、番組でもらったらその番組でお返しするっていうのが、やっぱり芸能界の掟なんで。

相田:絶対もらいたい! 延長してくれ。2ヶ月でいい!

酒井:ハハハ(笑)。5月まででいい!

配信期間の延長やアワード受賞の他に、番組の目標はありますか?

酒井:海外に行きたいですね。今日もインドネシアで8名の方が聞いていることを知って。

相田:有り難いよね。海外でやりたいですねぇ。1週間ぐらい行ってね。

酒井:めっちゃ行きたい! Spotifyの本社ってストックホルム? スウェーデン行きたい! 本社で収録したいね。ストックホルムなんて、たぶん一生行けないと思うよ。

相田:いやたしかにねぇ、こういう機会がないと行かないから。状況が落ち着いたら行きたいですね。

酒井:それが目標かな。海外で何かやりたい!

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ラジオやYouTubeなどの他のメディアと比べて、Spotifyのポッドキャストはどんな点が魅力だと思いますか?

相田:時間を限定されることがなく、繰り返し聞けるのはいいですよね。

酒井:#1もずっと聞けるんだ?

相田:ずっと聞けるよ。全然把握してないな(笑)。

酒井:ずっと聞けるのはいいね。あとはバックグラウンド再生もできますよね。

相田:バックグラウンド再生って何?

酒井:逆再生。

相田:逆再生して何が面白いんだよ!(笑) あぁ、わかった。アプリを閉じても聞けるってことか。いろんなアプリを開きながら聞けるっていうことですよね。それはすごくいいよね。

酒井:Twitterのタイムラインを追いながら聞けたりするのはいいですよね。

まずは始めてみることが大事

Anchorを使えば誰でも簡単にポッドキャストを配信することができますが、これからポッドキャストを始めてみたい方へアドバイスをいただけますか?

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相田:まぁ、やったらいいんじゃないですかね。

酒井:そんなに気軽にできるんだったら、やろうと思っている人はやったほうがいいと思いますね。

相田:やってみないよりは、やったほうがいいと思うんで。まぁ、こっちも「人気番組にするぞ!」って思ってやってるわけじゃないからね。

酒井:そうだね。やってたら勝手に1位だったんで。

相田:そうそう(笑)。だから、勝手に結果はついてくるんで、だからまずは始めてみて。話はそれからっスね。

酒井:一旦始めてみることが大事ですよ。

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