今年2月に開催されたイベントStream Onにて、Spotifyは革新的な広告プラットフォーム「Spotify Audience Network」を発表しました。同プラットフォームは、音楽やポッドキャストなど幅広いオーディオコンテンツを楽しむリスナーと広告主とを結ぶ、世界初のオーディオ広告マーケットプレイスとなります。
以来、米国、英国、オーストラリア、カナダでサービスの提供を開始し、Spotifyオリジナル&独占のポッドキャストだけでなく、The Wall Street JournalやViacomCBSをはじめとする、Megaphoneで配信されているサードパーティのポッドキャストにも広告を配信できるようになりました。
サービス開始から、Spotifyネットワーク内のポッドキャスト番組の数は50%以上増加しており、その数は今後も増え続ける見込みです。
Spotify Audience Networkはまだ始まったばかりですが、このリスナー中心の新しい広告モデルがもたらすインパクトを私たち自身も感じています。
実際にこれまでの結果、同プラットフォームの誕生をきっかけに、広告主によるリスナーへのリーチと、Megaphoneで配信されているポッドキャスト番組の収益、その両方が拡大したことがわかっています。
AnchorがSpotify Audience Networkに参加
Spotify Audience Networkの現状に満足することなく、私たちはポッドキャストクリエイターの新たなマネタイズ方法を模索し続けています。これまでに、Anchorのサブスクリプション機能の開発などにも取り組んできました。
そして本日、テスト期間を経て、Spotify Audience NetworkをAnchorを利用する米国のクリエイターに正式に公開することになりました。
昨今ポッドキャストに対する広告主の関心が急速に高まっていることから、今回のSpotify Audience Networkの拡大により、Anchorのトップクリエイターたちは新たなマネタイズの手段を手に入れられることになります。
そして広告主は「Alyssa Milano: Sorry Not Sorry」「How Long Gone」「Office Hours live with Tim Heidecker」などの急速に人気を増すポッドキャスト番組に広告を配信し、より多くのリスナーとつながりを持つことができるようになります。Spotify上のポッドキャストの70%がAnchorから配信されていることを踏まえると、広告主のリーチは今後より一層広がっていくでしょう。
「AnchorのクリエイターとしてSpotify Audience Networkの一員になれることをとても嬉しく思います」とrSlashのクリエイターは語っています。「Anchorというすばらしいプラットフォームのおかげで、私はここまで番組を成長させることができました。AnchorとSpotifyからこれまでに受けた恩恵を考えると、この新しいマネタイズモデルが、私のようなクリエイターのビジネスをさらに拡大するのに役立つと確信しています」。
すべての人にポッドキャスト広告を
お知らせはこれだけではありません。
これまで大小さまざまな広告主が、我先にとポッドキャスト番組への広告出稿を試みてきましたが、その実現は一筋縄ではいきませんでした。従来、Spotifyのポッドキャスト番組に広告を出稿するには、Spotifyチームとの直接的なやり取りや多額の予算が必要だったからです。
しかし、私たちは現在、ポッドキャスト広告への参入障壁を打ち破るべく、さまざまな取り組みを進めています。近い将来、大学やインディペンデントなアーティスト、アプリ開発者など、あらゆるタイプの広告主がポッドキャスト広告の価値を実感できるようになるでしょう。
その取り組みの一環として、これから数週間のうちに、セルフサービス型のSpotify Ad Studioで、ポッドキャスト広告枠を手軽に購入できるようになります。まずは米国からのスタートとなりますが、将来的にはより多くの市場に導入していきます。
ブランドを守る環境を維持し、広告主に安心とコントロールを提供
さらに本日、SpotifyはGlobal Alliance of Responsible Media (GARM)にオーディオプラットフォームとして初めて加盟することを発表しました。GARMのメンバーとして、すでに確立されたガイドラインに準拠しながら、オーディオコンテンツにおけるブランドセーフティの基準を業界に先駆けて設定していきます。
「今年、Spotifyは消費者から最も信頼される広告プラットフォームであることがわかりました」と、グローバル広告ビジネスを統括し、バイスプレジデントを務めるリー・ブラウン(Lee Brown)は言います。
「リスナーと広告パートナーの双方からの信頼を維持することは、私たちにとって最重要事項です。すでにSpotifyは、コンテンツとブランドの安全性を確保するために、人とテクノロジーの力を組み合わせて適切なコンテンツを選定していますが、やるべきことはまだまだあります。GARMへの加盟は、業界のガイドラインを遵守することへの私たちのコミットメントの表れです」。
また、近日中にはセンシティブなトピックを除外する機能の導入も予定しています。これにより、広告主は安心して自分たちのメッセージを託すコンテンツを選べるようになるでしょう。
さらに、コンテクストターゲティングツールを強化することで、広告主はサービスや製品に関連するポッドキャストのトピックを選択できるようにもなります(例:ペット関連の番組を楽しんでいるリスナーにアニマルシェルターを提供する広告主がリーチする)。上記のサービスや広告運用に関する詳細は、Ads.Spotify.comをご覧ください。また、Spotify Audience Networkや一連のマネタイズ機能についての詳細は、Anchorのブログをご参照ください。